今日はどうしてもこの選手の紹介をしたかった。
プロテニス選手「ノバク・ジョコビッチ」※現世界ランキング2位
まずは先週の上海マスターズ1000大会の決勝「ジョコビッチ×世界3位マレ」の究極の試合をご覧ください。とにかく凄い試合です!
このトップ2人のラリーは、通常の選手なら2,3本で決まっているポイントを何度もウィナー級のショットを繰り出しながらも、10~30本ものラリーを毎ポイント続けていく究極のラリー。初心者がみても、すごい!と思えるほど納得できる。
特に5分23秒からのマレー7-5、5-4(30-0)であと2pで優勝という素晴らしいポイント。ジョコビッチは相手がマッチポイント(MP)であるほど、自分が追い込まれていればいるほど、精密機械と言われるショットを使い、攻めるんです!
この試合は、4度のMPを凌ぎ、ジョコビッチが大逆転勝利をつかみとりました。本当に歴史に残る感動的な試合でした。こういう選手達がいる限り、観客を魅了し、様々な感情を与え、まさにこれぞ!プロフェッショナル!というプレーし、人気が衰えることは決してない。
自分は現役のテニス選手の中で最も尊敬する選手。先週の上海マスターズ1000大会でも見事優勝。世界3位マレーとの決勝は3セットマッチで、3時間以上の激戦は、世界中に凄い感動を与え、ますますテニスが好きになった試合でした。しかしジョコビッチのテニス選手としての人気は二分されます。感情の起伏が激しく、今まで試合中に何本のラケットを折ったか。
上記の動画の2分25秒~をみてください。その一面が現れます。
世界のトッププレーヤーとして恥ずべき行為。小さい子供たちの夢を打ち砕く行為などと批判され、嫌悪感を持つ人も多いです。どちらかというと紳士的で非常におおらかな態度であるロジャー・フェデラーやラファエル・ナダルの方が人気が高いかもしれません。
2011年は開幕戦から41連勝と、歴代2位の大記録を打ち立てた。王者が4人君臨する時代には、異常な成績。その結果も踏まえ、世界1位に君臨し、ジョコビッチ時代が訪れるか?という1年でした。
世界ランクNo.1そしてグランドスラム5勝し、テニス人生では後は全仏オープンで勝つだけかなというくらい順調なテニス人生でしょう。25歳のフィジカル的にもメンタル的にもトップの時期に、自らファンドをつくり、未来の子供たちのための支援活動を本人直々にかかわっていくという発表が昨日ユニクロ東京本部でされました。
これって、本当に凄いことです。中にはユニクロがジョコビッチの名前をかりて、営利目的の為にやっているという人がいるかもしれません。でもそれは違うと思います。ジョコビッチからのユニクロ契約の条件として、アンバサダー契約を盛り込みました。それはユニクロウェアの1部の売上をジョコビッチが運営する基金に寄付をしてほしいという依頼で、柳井会長は快諾したそうです。
引退した選手がこういう基金を募り、新たなテニス活動する方達はたくさんいますが、現役で更には世界No.1になっているトップレベルの選手が、このように現役生活の休養週や移動週の合間に自らファンドを立ち上げ、未来の子供たちのための基金を募るというのは、おそらく初めてなんではないでしょうか。
内容的には、
「子どもたちの未来を拓くために10億円規模のファンド‘Clothes for Smiles’を設立することを発表」
「10億円のファンドのうち約5億円は、世界中の人々からインターネットを通じてその使途を一般公募し、実行していくというもの。世界中から集められたファンド活用のアイデアは、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏、世界的建築家の安藤忠雄氏、そしてジョコビッチ選手と柳井氏の4名で厳正に審査し、決定される。」
※スポナビより
子供たちにもテニススクールを開催してくれました。試合もないのに来日し、子供たちにとっては、本当に幸せすぎることです。
※tennis365.netより
ジョコビッチは、セルビアのベオグラード出身。ご存知の方もいらっしゃるでしょう。1999年のコソボ紛争。旧ユーゴスラビアと現セルビアとコソボ独立を掲げるアルメニア人の紛争です。1996年からいつまでたっても終止しないことに、NATOがしびれを切らし、ベオグラードを空爆。
そうジョコビッチが11歳だった時、2か月半もの間、地下室に避難しなければならないという経験をしました。12歳の誕生日も地下室。4歳からテニスを始め、かなりの才能を見出していたジョコビッチをセルビアは危険と考え、両親がドイツのテニスアカデミーに留学させました。
その後、安全になったセルビアに戻り、16歳でプロデビュー。そして現在の世界ランク2位に至ります。今のトップの位置だからこそ、未来の子供たちに何かを託したいんだと思います。テニスがしたかった時期に、紛争で大好きなテニスができないどころか生死の不安までしなければならなかった。自分が苦労した分、色んな世界の子供たちに夢を持ってほしいんでしょうね。
2011年には、ユニセフ親善大使にも任命されている。
ジョコビッチは、基金だけではないんです。日本の2011年3月11日。「東日本大震災」が日本で起こったとき、すぐにジョコビッチは動いてくれました。本当は錦織に動いてほしかったんですけど、ジョコビッチが上手くサポートしてくれました。
アメリカのツアー真っ最中だったんですが、有志の男子テニス選手を集め、サッカーチャリティーを開催。
更には試合にも日の丸付きのTシャツを着て、おそらく相手選手にも要望したんでしょう。自分の国以外の国旗を着て何かをするというのは異例中の異例なことです。しかも全世界に向けて発信するというのは。胸にHOPEと日の丸をあしらったTシャツを緊急作成までもしれくれました。
自身のHPでも震災の基金を募ってくれました。
そしてジョコビッチだけではない。トップ選手達が自らこんなに集まり、チャリティーに望んでくれました。これを見たときは、自分も地方で2日間被災しただけに、感動したなあ。テニス選手の素晴らしさを知ったし、画像だけでもパワーをもらいました。
現役のトップ選手で、これだけのことが今できることを本当に尊敬するし、自分が小さい人間だと痛感しますね。自分は何か社会に貢献しているだろうか?と2011年はかなり感じました。そのこともあって、このブログを始めましたが、皆さんに何か少しでも与えられていれば、本当に嬉しいです。そして東北復興支援のファンドと協力し、いくつかの企業のサポートも行いました。
ジョコビッチは本当に素晴らしい選手であり、1人の人間として本当に尊敬しています。自分がもし世界のトップレベルであった時、こういう活動を他国と一緒にできるだろうか?とさえ思ってしまいます。
器をでかくしたいですね。こういう大きな支援活動をみると、自分の周りの小さな問題が大したことではないことに気付かされます。錦織選手はまだ22歳で、テニスやフィジカルに一生懸命でしょうが、世界でも有数のトップレベルのテニス選手。トップ10に入り、少し余裕ができたら、こういう支援活動などをしていってくれたらなあと思います。
昨日発覚したことですが、日本×フランス戦後で、フランスのサッカー敗退を福島の放射能の影響で、冗談交じりに川島の腕を4本にし、スーパーセーブしたというフランステレビの最悪な人間性は決して許されるべきものではない。
自分は、現役のトップレベルでありながら、すでに未来を育てる役割も果たすノバク・ジョコビッチを尊敬し、これからも応援していきたいです。
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