守屋選手を見たのは、昨年の全日本選手権。その時は丁寧なプレーはするなあと思いましたが、世界とは体格もパワーも球質、サーブとかなり差があるなあと思いましたが、ここ1年の成長は目を見張るものがありますね。
全米オープンで見事予選3回戦を突破し、初のグランドスラム本選入り。そしてタイオープンでは世界9位のティプサレビッチの球威に劣らず、まともな打ち合いをこなしました。
守屋選手の魅力は何と言っても、フラット系のフォア・バックのストローク。素晴らしい当たりの時は、スローモーションでもボールのメーカーの文字が全く動かないド・フラットを打ちます。
ここまでフラット系で飛ぶ球は、バウンドをしないため、現在のスピン系のボールと違い、膝を深く曲げて打たなければならず、なかなか強打をしにくいボールの球質。さらにバウンドして斜め上ではなく、まっすぐに伸びてくるため、非常にボールに重みがあります。
何か見てると、男版の伊達公子的なテニスをします。隙を見て、ライジングで攻め、最後はネットでポイント。パワーがある訳でも、サーブがいいわけでもないけど、タイミングの速いテニスで相手を翻弄していくテニス。
その好調さを維持した中で行われたジャパンオープン初日。世界16位 ワウリンカ(スイス)との試合です。錦織も勝ったことのない相手どころか、セットすら取ったことがない相手です。
◆ジャパンオープン500
---1回戦---
世界184位 守屋宏紀 5-7、6-4、4-6 世界16位 ワウリンカ(スイス)
TVで見た2人の体格が倍くらい違うんじゃないかというくらい。体の厚みがまるで違います。胸囲は1.5倍くらいあるんじゃないでしょうか。フィジカルの鍛え方がまるで違う感じです。でもワウリンカほどの筋肉系の体格はテニスには必要なんかな?とは思いますけどね。
ワウリンカ・・・183㎝、79㎏
守屋宏紀・・172㎝、64㎏
角度が違うので、画像は具体的には言えませんが、パッと見、胸から腰にかけての筋肉量が明らかに違います。
第1セット序盤から、守屋の巧みなフラットショットがかなりワウリンカの予想を上回り、非常にラリーでも負けてない。ワウリンカは、得意のバックハンドストレートをなかなか決められずにいました。というのも、守屋の弾道はフラット系で低いので、ストレート系を打つには、ネット通過点が高いので、持ち上げて落とさなければならず、非常にミスが多かった。
途中から2ndサーブに照準を絞り、叩いてましたけど、何とか守屋がしのいでました。しかし終盤のサーブでブレイクされ、5-7と落としましたが、今のプレーを変える必要は全くないと思いました。
第2セットにはいっても、守屋選手のフラット系のショットに非常にてこずっていましたが、バックストレートを巧みにウィナーにしながら、なかなかしぶとい攻防が続きましたが、第10ゲームで1stサーブが入らないワウリンカの2ndサーブをライジングで叩きながら攻めて、相手のミスを誘い、ついにブレイク!何とワウリンカから6-4でセットを奪います!
錦織でさえセットを取ったことがない相手だけに、素晴らしい出来でした。ワウリンカは、1月のインドの大会でも添田に敗退しているので、低い打点で打たなければならないフラット系に弱いのかな?という印象です。
第3セットも一進一退の攻防が続きますが、序盤ブレイクされても第6ゲームでブレイクバックし3-3。とにかくリードされても全く動揺しないそのプレーと落ち着きが素晴らしいですね。しかし第7ゲームでデュースを何度か繰り返しながらも、ワウリンカに押されて、ついにブレイクされ、後は一気に押されてしまいました4-6。
スタッツを見ても、さほど変わらないですが、記載されてないですが、途中までウィナーが
ワウリンカ:30本
守屋:11本
でしたので、Uエラーもかなりの差があると思います。今日のワウリンカはそんなに良くなかったですね。
でもいい試合でした。何が足りないかというと、サーブでポイントを取ること。サーブだけで、ラリーなくポイント奪取できる精度と球威がほしいですね。
守屋選手の魅力は、とにかくリラックスした体勢からコンパクトなテイクバックを使って、フラットショットをライジングでうっていくこと。初心者の方の見本的なフォームと美しい攻めのパターンが見られます。自分とはプレーが若干違いますが、自分好みのプレースタイルです。
・冷静なプレー
なかなか動揺した場面を見ません。スポサンをして、帽子をかぶっているので、表情がわかりずらく、淡々としていますが、プレーを見ても0-40から、しっかりと相手を見た攻め方をしており、しっかりキープできる力を持ってます。本当に素晴らしいですね。伊藤や杉田にも相手を見て常に分析できるこういう冷静さが常にあると、彼らの能力ならもっと上に行けそうな気がします。
特に伊藤選手はメンタルのムラがそのまま試合に表れるタイプ。杉田選手は、興奮してノッテくると、ミスしないでいいボールまで打ってしまって大きくミスし、自滅してしまうことも。。。今後に期待したいです
・絶妙なフラットショット
とにかく球威が相当ありますね。身長は172㎝ですが、ティプサレビッチもワウリンカもあそこまで押されるストロークで振り遅れてましたから、ボールの伸びが半端ないんだと思います。これがずっと入るならば、トップ100は確実でしょう。トップ50も夢ではないと思います。
・ゲームメイク
最も目立ったのは、ゲームメイクの素晴らしさ。とにかく相手をよく見ていますね。ショットの選択の判断と相手の逆を突くフラットショット。そしてサーブ&ボレーや、錦織にもほしいいいショットがコーナーに入ったときにすかさず前に出てボレーで決めるパターン。
そしてワウリンカの強烈なサーブをベースライン50㎝手前に入って、攻撃してました。非常に素晴らしかったです。ワウリンカクラスになると2ndサーブでも恐ろしい程の回転と球威があるんですが、ほぼすべてライジングでミスらずに攻めてました。この辺りは、天性の感覚を感じます。
【課題】
・フラれたときのボール球威の半減
相手に振られた時にボールの球威が半減するか、浅くなる傾向があるので、ここのディフェンス力ですね。ここが錦織選手などとは、かなり違います。体幹を鍛え、フラれても同じ質の高いショットを打てるか?つないで、相手に攻撃されない程度の返球ができるようにならなければなりません。
・サーブ
これはかなり厳しいですね。最速180㎞/h前後なので、下手をすればビッグサーバーの2ndサーブくらいが、守屋選手の1stサーブになっているので、球威と精度が欲しいですね。守屋選手のサービスゲームはほとんどが30かジュースで取ることが多かった。ラブゲームキープや15キープが少なかったですね。
これからに是非期待したい選手です。来年のデ杯は、守屋選手が加わってる可能性もありますね。杉田選手ももうワンランク上に上がらないと。
ブログ応援のためワンクリックお願いします !
お手数ですが、再度ブログ応援のためワンクリックお願いします!




