事務所のそばにあるホテルのヤマボウシ。

毎年この時期に(6月28日撮影)満開になる。

他より少し遅い気がする。

秋になるとこの花が真っ赤な実になる。

ときどき1,2個採って食べたりする。

今日から7月。

今朝もこのヤマボウシを見ながら事務所へ来た。

 

 波音が月光の音一人旅 (一九九九年)

 

 ねむの咲く音して谷の青い空 (二〇〇〇年)

 

 海の日の海の音してラジオかな (二〇〇〇年)

 

 炎天を引きずる櫂の木の音よ (二〇〇〇年)

 

全国の河馬 一九九九年

桜とハイヒール 二〇〇〇年

 

この2つの章の「音」の句をひいてみた。

「波音が」はこの句集のタイトルとなった句だが、

前句集「ぽぽのあたり」にもこんな句がある。

 

 月光の折れる音蓮の枯れる音

 

坪内稔典氏、「音」とりわけ「月光の音」が気に入っているらしい。

 

 ふわふわの闇ふくろうのすわる闇 (一九九九年)

 

 月のぼる砂にまみれて肥後の守 (二〇〇一年 カンパネラ)

 

そして、この2句は忘れてはならない。

ボクの愛唱句なのだ。