10年ほど前から何年間か
句会をしてた木りんさんから
「春だから」を送っていただきました。
青の頃からどうなっているのかと
とても楽しみでページを開いていった。
全150句くらいあるだろうか
その中から、ボクなりに気になった作品を
選句してみました。
(木りんさん、勝手にごめん!)
陽炎の中に真っ直ぐある背骨
一枚の布っきれでいる春昼
青葉若葉そよ風摂氏二十三度
ハルキのペンモンクのピアノタカのツメ
一匹と多肉植物春月夜
秋出水自然人事に関知せず
青嵐ゆっくり迷子になる大人
行く秋の靴に入ってきた小石
アイスクリームおやゆびの小さなほくろ
傷ついた鮫ゆっくりと沈みゆく
ああそれはそういうことか心太
石あればその石なりに夏の草
秋の空自分のことも他人事も
踏切にぽつんとみかん雨催い
大仕事終えタンポポの茎と葉と
1句、1句、が後をひく。
それでどうなったの?とか
そして、そして?とか
気になって仕方がない。
もちろん、そういう大雑把な読みではなく
1句1句を読むのだけれど
そのことが先ず気になってしまう作品群だと思うのだ。
たとえば、
「一枚の布っきれでいる春昼」
ああ、私は1枚の布きれになって
グダグダと揺らいでいたい
そんな気分が伝わってくる。
気持ちいいのか、気怠いのか。
この布はどんな布?
そんなことをあれこれ想像しながら
楽しめる、楽しい。
さらにたとえば、
「アイスクリームおやゆびの小さなほくろ」
アイスクリームを食べようとすると
いつもは気にしたことのない親指の黒子に目がいって
気になってしょうがない。
大好きなアイスクリームが口に入らない。
そんな拘りが面白い。
というように、この句集、
面白くも楽しくもある。
ただ、一つ残念なのは
編集というか構成に工夫が不足している。
テーマとか季節とか年代とか
なんでもいいが、ある種区切って構成をしたら
もっともっと作品が輝いたのにと
編集者として惜しむ。
なんだかんだ言ってすみません。
ご恵贈、ありがとうございました。





