今日何も彼もなにもかも春らしく  稲畑汀子

 

 落椿とはとつぜんに華やげる

 

稲畑汀子さんが亡くなった。

主義主張が違うと

この人の作品を読むことはしなかった。

ただ、今回、アンチョコで読んでみた。

 

主義主張って何なのかと思った。

俳句での主義主張は

相手を拒否するため

認めたくない時のもののような気がしてきた。

普通に作品をよんで

面白いなあと思うとき

それはそれで認めたらいいのではないか。

私は頑なに作品を拒否したが

そういうやわらかさを

もっと若いときに持っていればと後悔した。

 

今日の二句、とくに一句目の

自由な軽快さがいいなあ。

 

今回から春だから(笑)

構成を変えてみた。

写真は黄梅擬(オウバイモドキ)

今年初めての春の風に揺れていた。