菊も疲れてきたなと撮影をした。

菊は菊なんだけれど

正式にはクリサンセマム ヴェスチュウムというらしい。

でも、まあ、菊だ!

 

 寒いりんご囓って血が出た  きむらけんじ

 

 裏切られた夜の箪笥が邪魔

 

 夜の包丁の捨て方がわからぬ

 

きむらけんじさんの句を

ああでもないこうでもないと読んできた。

前回からは作品の面白さを

根掘り葉掘り書いている。

 

今回は句集「昼寝の猫を足でつつく」よりひいた。

 

1句目で言うなら

「寒いりんご」って何だ?と最初に悩む。

違う!

「寒い」!なのだ。

ここでいったん切れて「りんご囓って・・・」となる。

 

2句目なら「裏切られた」。

3句目は「夜の」で切れる。

思いもよらない切れ方をするから

読み方を戸惑う。

 

こういう意表がきむらけんじ俳句。

攪乱されたら読めなくなる。

この話法(?)が自由律?