ブログネタ:星座・血液型の相性は気にする? 参加中

詩織は真剣な顔をしていた。

「お別れするしかないのよ……しかたがないわ」

突然、カーブに差し掛かった時に出た切り出した詩織の言葉、もう少しでハンドルを切りそこね事故を起こすところだった。サスペンションが沈み車体は小さく蛇行した。

「待ってくれよ、どうして別れなくちゃいけないんだよ。急にどうしたんだよ。何言っているんだ」

横浜の振興地区で開かれた、占星術や風水などの運勢の占いを集めたイベントへ言った帰りの出来事だ。横浜ベイスターズの試合なのか、暗くなり始めた空にスタジアムには照明が輝いていた。スタジアムの横にあるランプから首都高に入った直後の出来事だった。

その日、ガールフレンドの詩織と湾岸を抜けて横浜までのドライブに来ていた。山手の丘を抜け、根岸にある競馬場の跡地を散歩してから中華街へ行き大きな建物の中にあるレストランで昼食にした。建物の中は幾つかの中華料理店が共同出店され、入れば色々な中華料理を食べられるという流行のミュージアム的な中華料理店だった。。

店内には、レストランの他、中国の民族芸能を演ずるステージや、風水などのコーナーが併設され、料理だけでなく中国的な文化が複合的に楽しめるという商業施設になっていた。思わぬ事の発端は食事を済ました直後に起こった。詩織は最初のレストランを出ると、目に留まった風水のコーナーへ行き、幾らかのお金を支払い占ってもらった。

その間、手持ち無沙汰を紛らわすためにコーナーの隣にある中国雑貨店の店内を散策した。店内にはチャイナドレスや大きな豚のお面、大きな扇子、普段見慣れない中国的な雑貨で溢れていた。店内を一周して風水のコーナーへ戻ると、表情の曇った詩織がぽつりと立っていた。

根岸の公園で、はしゃいでいた姿はそこには無く、口数も少なく俯いていた。理由は解らなかったが風水で悪い事を言われたのだろう。店を出て大きな門の直ぐ横にあるパーキングに行き車まで戻った。シートに座わらせ、自販機で買ったペットボトルを渡した

受け取っても、直ぐに蓋を開けようとはしない。瞬きもせず心だけが遠くさ迷うように、無表情で言葉も無かった。仕方なく車をパーキングから出しMM21地区へと車を走らせた。道路に敷かれた覆鋼板の板を通過する度に車は振動しこちらの世界へ呼び戻されるように表情が和らいだ。

ランドマークの地下駐車場へ車を入れて、横浜コスモワールド大きな観覧車に乗ると、表情は溶け出し、冷たい氷の塊から雪のように柔らかくなって言葉を出せるようになり、ジェットコースターから降りる頃には元の詩織に戻っていた。

赤レンガ倉庫でウィンドウ・ショッピングをして・アイススケート眺めながらアイスクリームを食べて楽しいひと時を過ごした。二度目の思わぬ出来事は、赤レンガから少し戻ったクイーンズ・スクェアで起こった。広いドームの様な回廊にパシフィコ横浜の展示案内のバナーが天井から吊るされていた。

バナーには「世界の占い展」と書かれていた。そんなバナーは無視するべきだったのに、脚は引かれるようにパシフィコ横浜の展示会場へ向いてしまった。変な事が起こると予感がしても、起こるべき事は、化学式のように運命によってがっちりと結合され離れることは許されない。

広い展示会場内には、幾つ物「世界の占いブース」があり、大勢の人でごった返していた。よく考えれば馬鹿げている。全ての占い師に異なる運命を示されたら、人の運命はどうなってしまうのだろう。詩織は、列の無いブースへ飛び込むように入っていき占い師の前に座った。

占い師はカードを取り出し何枚かめくった。顔は見えなかったが背中は小さく震えているように見えた。「嫌な事がが起るのでは」という予感がした。そしてその予感は占い師が言い当てるより確実に的を捕らえた。詩織は、無言で展示会場を出ると、クイーンズ・スクエアへ続く陸橋の上で立ち止まった。

空ろな目、震えるきゃしゃな手、何があったのか知らないが何かに怯えているように感じた。詩織をつれてショッピング・モールを抜けパーキングまで戻ると車に押し込みシートに座らせた。早くその場を離れた良さそうな予感がした。

キィをまわし通路を抜けて地上に出ると、横浜スタジアムのランプから首都高湾岸線に入ってベイブリッジを目指した。一つめの大きな登りのカーブに差し掛かった時、詩織はつぶやいた。顔を方へ少し回すと真剣は詩織の顔がそこにあった。

「相性を占ってもらったの……」

涙が混じった細い声で口から言葉が零れ落ちた。

こんなストーリーばかげていると思いませんか?でも、こんな事は草むらの野犬の糞のように転がっていて、目を開き気を払って歩いても簡単に踏んでしまう。運命は感じ委ねるだけです。
■Run 0Kmトレッドミルで走るつもりが靴を忘れました……仕方が無い。Swim 1Km、とりあえず泳いだ。

Ameba×TBS アナCAN 連動ブログ