はっきりしない目、鈍い思考、光が入り込んだ部屋の白い天井は、春空のように見えた。目覚めた場所や状況を理解するまでに光は地球を何周できるのだろうか、気が遠くなるので、考えるのを止めた。
胃の中から香る上質のワインの香り、喉の奥に残るざらつき、まだはっきりしない感覚は白く平坦な天井を彷徨う。掌を眺めて自分の生を確認する。
皺だらけの綿のシーツが剥がされ、自分のごつごつした上半身が露出して見える。首を少し傾けると自分の筋肉越しに、細く艶のある髪が枕元に広がり、その髪の隙間から僅かに見える首筋とうなじ。
細い肩、そして柔らかい背中が腰まで美しく曲線を描き、そこからは白い布が意地悪く邪魔をしていた。曲線の中心には百足の関節を思わせる背骨がくっきりと現れ柔らかな体と対照的だった。
窓から差し込む光は女性の肌へ落ち飴のように広がる。きめ細かい肌の近くまで手を伸ばし止めた。白い肌に触れれば今にも溶け出し消えてしまいそうに思えた。
上半身から下半身へ手を探るがシーツの他に肌に触れている物は無さそうだった。頭は次第にはきりしてきたが、置かれている状態を理解するには、コロンブスがアメリカ大陸を発見する程の時間がかかりそうな気がした。
見知らぬ壁紙、見知らぬ窓、見知らぬベッド、香水の香り、そして柔らかい髪をした裸の女性、皺だらけのシーツ、枕元の髪の毛、考えると頭が痛かったがそんな朝もあるのかもしれない。
A blues at the morning.
■枕元まで雨音が響きます。
胃の中から香る上質のワインの香り、喉の奥に残るざらつき、まだはっきりしない感覚は白く平坦な天井を彷徨う。掌を眺めて自分の生を確認する。
皺だらけの綿のシーツが剥がされ、自分のごつごつした上半身が露出して見える。首を少し傾けると自分の筋肉越しに、細く艶のある髪が枕元に広がり、その髪の隙間から僅かに見える首筋とうなじ。
細い肩、そして柔らかい背中が腰まで美しく曲線を描き、そこからは白い布が意地悪く邪魔をしていた。曲線の中心には百足の関節を思わせる背骨がくっきりと現れ柔らかな体と対照的だった。
窓から差し込む光は女性の肌へ落ち飴のように広がる。きめ細かい肌の近くまで手を伸ばし止めた。白い肌に触れれば今にも溶け出し消えてしまいそうに思えた。
上半身から下半身へ手を探るがシーツの他に肌に触れている物は無さそうだった。頭は次第にはきりしてきたが、置かれている状態を理解するには、コロンブスがアメリカ大陸を発見する程の時間がかかりそうな気がした。
見知らぬ壁紙、見知らぬ窓、見知らぬベッド、香水の香り、そして柔らかい髪をした裸の女性、皺だらけのシーツ、枕元の髪の毛、考えると頭が痛かったがそんな朝もあるのかもしれない。
A blues at the morning.
■枕元まで雨音が響きます。