ブログネタ:叫ぶなら海? 山? 参加中

悲しいことがあったら一枚の板を持って海へ行こう、誰もいない砂浜に立ち大海原の先を見つめる。心の声で海へ向かって自分の気持ちを叫ぶんのだ。それだけでいい、それだけで気持ちが晴れる。もし手元に一枚の板があれば、一緒に持ってでかけよう。そうすれば、悲しい事も嫌な事も皆波の泡の中へ消えていくからだ。

メインストリートとから一ブロック海岸の方へ入った細い一方通行の通りを運転していた。通りには1キロ程度走る毎に駐車スペースが作られ数台の車をおけるようになっていた。空いたパーキングの海寄りのスペースへ頭から車を入れエンジンを切った。

エンジンの音が消えると辺りには波の大きな音だけが響いている。海岸へ降りる階段の脇は、ビーチに面するように住宅が並び、視界が及ぶ範囲の先まで大きな砂浜あどこまでも続いていた。

その朝、ベッドから出てまだ半分しか起きていない脳ままダイニングへ行くと、アンの不機嫌な顔があった。さっき隣で寝ていた時はそんな兆候も無かった。「コーヒーを煎れる」と言って機嫌よくベッドを抜けていった筈だ。何が起きたのかと尋ねようとすると、それを制するように右手に持っている物を胸の辺りへ上げ投げつけてベッドルームへ入ってしまった。

投げられた物質が胸に当り床に音を立てて落ちる。当った部分に痛みが走ったが、それよりも床に落ちた物体の正体が気になった。「アンは何を見て激昂してたのだろう」床から拾い上げてみると正体は女性用のヒールの付いたサンダルだった。手にとって見たがごく普通のサンダルだアンが怒る意味の見当もつかない。

サンダルを詳しく見ると、ソールには「Kitamura」とローマ字で刻印があった。どうも日本製の高級なサンダルの様だった。アンが買いそうな品物には見えない。それにアンの足のサイズからすると小さすぎるように見える。そんな事実を重ね併せて記憶を辿ると、きちんと行き着く先が見つかった。

昨日の午後クーランガッタのスポットで遊んだ帰り際、日本人の女の子を拾った。「帰り道が分からない」そんな風に日本語で話しかけてきた。無視しても良かったが別に時間を気にする程スケジュールが詰まっているわけで無かった。ウェット・スーツやボードを重そうに抱え困っているようだったし、久しぶりい聞いた日本語だ。

仕方が無く泊まるホテルまでボードと一緒に乗せて行った。それだけの事だった。サンダルはきっと彼女が忘れていった物だろう。確かに車の中にサンダルが残っているのは誤解を招いても仕方がない。「きちんとアンに説明して誤解を解かなければ」

そう思いベッドルームへ向かおうとすると、物凄い勢いでキッチンを横切って玄関を出て行った。そして摂り付くシマも無く自分の車に乗りアクセルを踏んでどこかへ消えていった。携帯へかけても通じない。

言い訳をするチャンスも与えないという事なのだろうか。何処へ行ったのかも分からない。何人かの友達に電話をしてみたがアンは居なかった。「悪い事は何もしていないんだ」そい言い聞かせ、思い悩んでいても仕方が無いと思い、玄関先に止めてある日本製のコンバーチブルの助手席にボード乗せて海岸へ向かった。

ビーチに面するように住宅に囲まれる小さなパーキング・スペースに車を止め、ボード、リーシュ、ワックスを持ってシャワーの直ぐ横の石段を下りてビーチへ出る。金色の広い砂浜が視界を越えてどこまでも続いている。

早朝のビーチには、波打ち際をジョギングするジョガーは沢山見えたがサーファーは数える程だった。波はダンパ気味だがなんとか乗れるはずだ。早速リーシュを着込み、パワーコードのベロクロを足に付けるとボードを持ってスープへ出た。

水温は丁度良い冷たくも暖かくも無い、ポイント・ブレークまでゆっくりとパドルしていき、ポイントを越えて波を待つ。いくつかの小さい波をやり過ごすと適当な波が見えた。パドリングの姿勢をとりそ波がやってくるのを待つ。後はどうなるかは自然に任せるしかない。

波に併せパドリングを始める。波のパワーがボードに伝わるのを感じると、パドリングを止め状態を反らし次の瞬間一気にボードへ駆け上がった。ボードはリップを捉えたがそのままフェイスを滑り降りようとしたが上手くいかなかった。体重をノーズへ駆けすぎた。バランスを失い前のめりにパーリングしてしまう。

グリーンルームが目の前を通りすぎて行く、体は崩れたリップの下からボトムへ落ちる。波に巻かれて方向を失うが、ボトムの下から見る様子ははまるでウオーターショットのような光景だった。ボトムからリップまで透き通った海水を通して青い空と白い雲と太陽が見えた。

暴れ回る海水に身を任せてスープへ辿り着いた時、その朝起った事など「まるで大声で叫んだ」で発散した時と同じように忘れ、霧の消えていくように気持ちが晴れ、雑多な事はもうどうでも良くなっていた。アンもきっとちゃんと説明すればわかってくれるだろう。疾しいこと等何も無い。もう一度そう言い聞かせ、スープからアウトサイドへパドルした。

きっと、夕食の時間にはアンの笑顔を見る事が出来るだろう。
■昨夜は銀座でワインです。銀座でワインをいただきました。ボルドー、オーメドック2003年もので、まろやかで尖った感じの無い丸いカベルネでした。また飲みたいっす……旨かったよ。
■ワインへ行ったので昨日の練習は休みです。本日の夕方は皇居を走ります。
■アキバ行きました。ビデオボード、ゲットGeForce7600ゲットこれで立派なゲーマーさ!!