ブログネタ:男は女に食事をおごるべき? 参加中

シャンパングラスの内についた泡が大きさを増し、ガラス面から逃れて水面へと消えていった。液体を通して見える窓の向こうには都会の始まったばかりの夜景が広がっていた。分厚いオーク材で作られた重厚なテーブルは少しのぐらつきもなく、どっしりと二人の間の空間を生めている。

フルート・グラスには抜栓したばかりの良く冷えたシャンパンがシャンパンクーラーの中でシャキと冷えている。良く冷えた銀色の滑らかな表面は水滴な変わった水蒸気が汗のように付いている。

グラスの柄を指で摘んで形式的な乾杯を交わす。何か特別な祝い事があった訳ではない。向かいに座る友人と何年かぶりの再開だ。

久しぶりに彼女と会ったのは都心のイベントホールで開かれたコンファレンスの会場だった。仕事の関係で出席しなければならず都心にあるイベント会場へ出向いた。

開催時間まではまだたっぷりとありレジストレーションは閑散としていた。ブリーフ・ケースから出した事前登録証と名刺を渡し、代わりにマテリアルを受け取った時、突然肩を叩かれた。振り返るとシーバーを首にかけ、長い髪、黒いパンツスーツにハイヒールといった格好の女性がいた。

参加の目的は、競合調査だったので参加を断られるのではないかと勝手に思い込み脈拍が上がる。でも、女性は笑んでいて参加を断られるという空気は少しもない。少し間が空き彼女が始めに言葉を放った。

「ノボルくんよね、本当に久しぶりね」

女性の顔をジロジロと見るのは失礼だと思ったが、確認するように女性の顔を見直してしまった。確かに初対面では無い、心の声は「早く思い出せ」と焦りを助長する声を上げる。だけど具体的に会った場所や時を思い出せない。

誓って言うが、昔から女性に知り合いは多く無い方だった。一般の人と比較しても話した数もずっと少ない。だから思い出せる女性の数はとても少ない。でもその分きちんと覚えているので、簡単に思い出せるはずだった。記憶を一つ一つ掘り起こしていると、

「思い出さない、ミサトよ、ミサト、タクヤの……」

と彼女の方から言葉を発し、その言葉で誰だかやっと分かった。良く見れば。大学時代の友人の卓也のガールフレンドのミサトだ。

タクヤとミサトそして当時のガールフレンドの4人で、スキーやスノボー等の旅行ばかりだけでなく卒業旅行へも皆で行った……そんな思い出がじょじょに湧いてきた、タクヤのガールフレンドだ……。

卒業して銘々が違う会社に入り違う環境の中で人生を歩むようになって先ずは二人づつになり、そして四人はバラバラになった。

二人になった後、ガールフレンドは、会社の上司と付き合うようになり、去っていった。もう学生時と同じ様に過ごす事ができないと痛感した。嫌な思い出として心に焼きついた。心の痛さを癒すために本能的にその頃を忘れていた。

ミサトの事を直ぐに思い出さなくて当然だ。友人のガールフレンド顔なんてそうそう覚えているものではない。卒業してからもう十年以上の年月がたとうとしている。覚えている方が不自然なのかもしれない。

「あっ、あのミサト!?」
「えぇ、思い出した? ちょっとここじゃ話ができないわ。私も仕事中だし、キーノートが終わったら事務局へ来てくれない。食事券も渡せるし」
「えっ、本当、このホテルランチの値段がはるしどうしようかと思っていたんだ」
「気にしなくていいわ、歩留まりも分が余るから」

こうやってミサトと十数年ぶりの再会を果たし、コンファレンス会期が終了したあともう一度会う約束をした。ミサトの左手の薬指には輝くプラチナの金属がしっかりと着けられていて、結婚している事は明白だった。

でももう一度会う約束をし、高級ホテルのレストランで会う事にしたたのは90%の懐かしさと10%のアバンチュールの期待感からだった。

再開を祝してシャンパン乾杯なんて本当に形式だけだと思ったがそれでも、ミサトが現実から離れ男と女と言う立場でその夜会話ができれば素敵だと思った。90%の懐かしさには、残りの10%とは別にそんな期待も入っていた。

しかし、ミサトは乾杯を終えるなりいきなり、ミサトのご主人の素晴らしさを説き始め、生活がいかに充実しているか、そして仕事がいかに面白いかを延々と話出した。アペタイザーを終わり、オントレーに入ってもご主人の仕事の難しさと地位について説明を続けた。

デザートが終わり、コーヒーを飲む頃にはシャンパンの味もオントレーで何が出されたのかもすっかり忘れてしまっていた。コーヒーを飲み終えて引き上げる頃になると気持ちは100%、早く知り合いが経営するこじんまりとしたJAZZバーへ逃げたいという気持ちだった。

もし10%の期待を満たせてくれなくても、残りの90%を満たしてくれたらそれだけで満足だったのに、そんな期待はかなく裏切られた。

いゃ裏切られたと言うのは間違いだ。だってそんな約束なんか少しもしていなかったんだから。約束した時点から展開を予想すべきだった。幸せそうな既婚女性から何を望んでいるんだ。

こちらを見たウェイターに掌にペンでサインをする真似をしてみせた。ウェイターはキャシアーへ行き、皮製のビルフォルダーを持ってゆっくりとこちらへ向かって歩いてくるのが見えた。
■題出のレイラさんみたいなケースでは、主婦と言う立場を多角的に考慮した上で相手の人との関係の密度により支払いが決まりますね。

ちなみに25世代の女性で「デートの食事の支払い」、50.2%が割り勘、47%がおごられる、2.6%がおごる、でした。また「男性に奢られるのは当然?」 37.6%はい、62.4%いいえ……これを考えれば、レイラさんは37%に入る。

その割合が多いのか少ないのかは見方による。一昔までは奢られて当然といった風潮があったが、最近は相手と対等でいたいと思う人が増えた。収入の格差も少なくって奢ったり、奢られたりがステータスとは思われなくなった事も一因だろう。

さらに、「いくらまでなら気にならない」では、10.5% 0円58.1% 5,000円、11.8% 10,000円、9.0% 8,000円、7.4% 20,000円以上と言う結果。最後に「金額と愛情は比例?」17%はい、83%いいえ、となる。

奢る、奢られる事によってお金が当然関係するし、もし人間同士の付き合いを正常に保ちたいと考えるなら関係の密度によっては奢られる事は避けた方が良い事もあると思う。

言えるのは、男性から「奢る」事は、優越感でも「満足感」を満たす物でもない自分の単なる気持ちの表現なのだと思う。

データ出出典:L25
■Run 15Km 午前中は北風でしたね。
■Qちゃんがんばれ!