ブログネタ:失恋の思い出 参加中悲しみもいつしか潤いを空気の中へ溶け込んで乾燥し風化していく。激しい痛みもいつの間にかその感覚は消え、痛みという感覚だけの記憶になる。好きだったガールフレンドの顔も頭の中には直ぐに浮かんでこない。
輪郭がわずかに残り、目や鼻は溶け出し形を無くしていた。心はそこへ留まる事を拒み、新しい場所へ移動しようと試みる。それと同時に古い記憶は強制的に消し去れそして風化していく。押入れの奥から黄ばんだ手紙を発見した時、
「そういえばそんな事があったな」
そういう風に思って黄ばんだ古めかしい手書きの紙を置いてあった場所へ戻す。きちんと元の場所に戻してから暫くすると、まるでビデオ・テープへ貯め残した古く傷ついた画像が映し出される様に、色々な事で頭が一杯になる。沢山の事が浮か出て関連する思い出が連鎖する。
そのうち溜まった痛みは現実化し、心は再び同じ傷の痛みを感じる様になる。傷の記憶がいくら消えようととも、残酷な現実はその傷を呼び起こし、そして同じ痛みまでを運んでくる。
そんな記憶は常に一方通行だ。どんなに沢山の思いが溜まっても、それらの思いは思いを馳せる場所へは届いてくれない。誰かがその記憶を辿っている事はすら知られてはいないのだ。
そんな思い出をいつまでも持ち続けてている事自体が非現実だ。呼び起こされる思い出は現実とかけ離れそして何処へも行く事なくじっとその場所へ留まように見える。でも本当現実はいつでも意識の傍にいてそんな遠くの記憶の元へは降り立たないのだ。
「何処へも行かないで欲しい」
そんな言葉はとっくに空気の中に消えてしまったけれど、お気に入りの洋服に付いたワインの染みのように心の奥に今でもしかりと見えた。染みはそれが付けられた時の記憶を呼び起こし、呼び起こされた記憶で心が埋まる。
何が欠けていたのか何か悪かったのか、答えなど何処にも無く、探す事自体が無意味なのに埋められて、一杯になってしまった心を開放するためだけに答えを求める。
「君はどこにいる」
誰も求めていない質問が泉に地下水が湧き出るように、音となって心のスピーカがそんな言葉を奏でる。
「君はどこにいる………君はどこにいる……君はどこにいる」
失った顔、そんな顔を求めても無駄な事はわかっている。その空間には別の新しい顔があり、同じ物など現れる筈がない。そのうちい自分がどうしてその顔を求めているのか、そんな心への疑いも覚える。本当に呼び起こしたいのか、それとも消し去ってしまいたいのか。
思い出の中にはいつも、木製の立派な門が登場する。きっと想像の中の君はその中にいるのだろう……きっと。その思いの中で大きく重厚な門はぴったりと堅く閉ざされていた。そして向こうに居るであろう君を見る事も、会う事は出来ない。
「門」
門があった、いつもそこにはその門があった。君と会う時は門の前だった。失った時もやはり門の前だった。閑静な山の中にある家にたどり着くためには長い石段を上り詰めなければいけない。までの試練のように階段はどんな時でも長く続いていた。
大きく深呼吸をして階段を一段一段登り詰める。すると大きな門が見えてくる。長い石段を汗をかいて登りそして辿りつく。門の前にはいつも君が待っていてた。そして二人は門に見下ろされながら思い出を作った。そして失う時もまた門い見下ろされていた。
君は門のこちら側に「言葉」を残して門の向こう側へ消え、扉を硬く閉ざしてしまった。門の向こうへ連れて行ってもらえなかった「言葉」がまだこちら側でどこへ行くのか決めあぐね今も意識の中を漂っている。
「お願いだ、その言葉も記憶と一緒に連れて行って欲しい……門の向こう側へ」
もうその階段を登る事はないのだから……。
■一体どれだけの人が自分の失恋を思い出すのだろう。自分だけの失恋を……
■Run 24Km 何も持たずに出発……給水失敗ですね。最後は脱水症状。
■雛祭りだね。おめでとう、女子諸君!