「冬の湖」

太陽は地平線からさほど遠くない位置にあって、弱々しく光を投げかけている。細かい光の筋は、青空を抜け湖面へ突き刺ささるように注いでいる。

湖畔に立って空を見上げると、裸になった広葉樹の枝が長く湖面まで張り出していた。枝の影は地面と湖面に影を長く落とし、複雑な模様を描く。

風が吹き抜けると枝が揺れ、芝の上や湖面の模様が併せて変化する。湖面には漣がたち光の筋はキラキラと輝く。枝が揺れると、秋の終わりに忘れられ茶色くなった一枚葉が枝を離れて風に舞い上がる。

木の葉は、青空の中を漂いって左右に小さく揺れながらゆっくりと湖面を目指す。湖面は空からの訪問者を漣のざわめきで迎える。

木の葉は風に乗ってざわめく湖面に迎えられると、漣の上を踊るように沖へ向かう。湖面に落ちた葉の周囲にできた小さな波紋は、円周を広げながら木の葉と一緒に沖へ向かう。

木の葉は枝の中で何を思っていたのか、なんのためにそこにしがみ付いていたのか。仲間はもうとっくに消えてしまったとういのに。冬の風に後押しされるように空に舞った。

木の葉はその思いを抱え風を受け、漣に乗って湖の沖へ消えていった。木の葉の思いは誰にも届かず、その思いと共にいつしか消えてしまうのだろう。

冬の湖畔に人影は無くまた動物や鳥も影を潜めている。風に揺れる枝だけが、生き物のように動いている。耳に届くのは枝の間をすり抜け、小枝を震わす乾き冷え切った風の音。

風を切る音が冷たい空気を伝い耳へ届く。「もう諦めよう」と言う様に、力の無い笑いを投げかける。枝を切る風の音はまるで、太陽の溜息のように心に届き、希望を打ち消す。

湖畔に立ち、そして湖水の彼方へ消えていった木の葉の事を思って、花の咲く季節を待つのだ。
「タルト・オ・ショコラ」
chocola
お嬢様、焼き上がりました。
出来上がりのイメージは「ガトー・ショコラだったんです。
ぜんぜん違いますね、お嬢様!

■今日はお休み、掃除と料理で一日が終わってしまいました。
■さぁ、レースだ、がんばるぞ。葛飾柴又ロードレース