「4.交差点」
すっかり明るくなった外へ出た。MP3プレイヤーのヘッド・セットを耳に装着し自転車置にまたがってマンションの駐輪場を後にケィの元へ急ぐ。湿った空気の壁を押しのけるようにペダルを踏んだ。
分厚い雲の合間から時折顔を出す太陽は力強かった。空気はさらに湿度を帯びて白く濁り、遠くにぼんやり見える街並みもその白濁の中にぼんやりと浮かんでいるようだ。重苦しい雲は、空の向こう側に、大きな錨を降ろしたかのようにじっと留まっていた。
駅へ向かう道の大きな較差点が見えた。途端に誰かが場違いなブルースを奏でるかのように歩行者信号の点滅が始まった。赤信号を待っている間にヘッド・セットのコードが耳から外れないように注意しながら襟足から一筋流れ落ちる汗を拭取り、信号の向こうの風景をもう一度確認した。
信号が青に変わり交差点を横断する。記憶に間違いがなえければ今日はケィとデートする予定の日だった。夜勤明けのケィが目覚めたら携帯で連絡を取って予約したレストランの場所をメールする予定だった。
でも、彼女はオフィスに居てトラブルの対応をしているのだ。溜息が自然に漏れる。ケィの事を想いながら青信号に変わった交差点へ自転車のべダルを再び踏む。肩にかけてあったバッグを自転車の籠へ放り込み、まるで何千年も堆積しそこで硬くなってしまった様な蒸気の層の中を前進した。
そんな梅雨の合間の朝だ、駅舎が視界に入ると・・汗がまた首筋から背中へ流れていった。錆びた自転車のキィキィいう湿った音が、湿った空気の中へ消えていった……駅まではあと少しだ。
駐輪場は高架下に作られた薄暗い建物だ。自転車を空いているスペースへ停め鍵をかける。背後から視線を感じた。振り返ったが建物の中には人影は無かった。背中が向いている方向を注意深く見ると壁には先程と同じ灰色の蛾が壁に止まっていた。
湿度の高い日が続いている、台風は日本海を北上中、気象庁によれば、湿った風が台風に流れ込むのでとても湿度がたかいのだそうだ。日本海側ではフェーン現象で35℃とか・・いやだ。![]()
文章が何故か決まらないね、リズムが悪いって言うか・・落ち着いて書いていないかな?時間が欲しいと思います。