ハィ、気まぐれに不定期で唐突に始める映画レビューのお時間で御座います。
略して、KFT!
ケンタッキー・フライドなんとかっぽくなったけど気にするな!よし!
え~、なにがよし!なんだかは置いといて・・・と。
今回は二作品ばかり取り上げたいな~と思ってるんだけど、例によってまた長くなりすぎたら二つに記事を分けてしまおう作戦で参ります。
つー訳で、まずは映画としてはブルーレイ初購入となった 『REC/レック3 ジェネシス』 から。
ブルーレイデッキは未所有なもんで、姉貴のPS3で本編通しで1回と、特典映像をちょろっとだけ観てみました。
あ、なんでデッキ持ってねぇのにブルーレイよ?って話なんだけど、ブルーレイのみの特典映像が入ってるってだけの理由です、ハィ。
どうせ後々に買い直すほどの代物じゃないだろってのがあったもんで、最初からブルーレイにしときました。
まぁ、そもそも買うほどの価値があるかどうかって点でアレなんだけども、ゾンビ絡みの映画だとついつい買ってしまう習性があるんですよ、このおっさん。
中古で充分だったと気付くのは一度観た後の事というね、うん。
さて、RECシリーズと言えば、一作目二作目とPOV(Point of View)によるモキュメンタリーが売りの一つで・・・要するに、ブレアウィッチやクローバーフィールドを代表とする 『劇中の登場人物によるカメラ映像を本編としている映画』 である。
世界中のホラー映画ファンから絶賛された一作目は、スペインのとあるドキュメント番組チームが消防署の密着ロケに向かい、緊急出動に同行した先の古びたアパートで奇妙な事件に巻き込まれるという話。
TV局の女性レポーター・アンヘラを中心に、アパート内で起きている事態を把握しようとカメラを回しつつ調べるものの、次々に犠牲者が増え、命懸けの鬼ごっこ状態になるのが一作目。
二作目は、時間軸的に一作目のラスト付近からそのまま始まる 『その後』 の話であり、文字通りの続編。
舞台も一作目のアパートが中心なんだけども、主人公やカメラ視点の元となるのは、アパート内の調査に入る事となった警察特殊部隊の1チーム。
続編だけに一作目の主要人物も引き続き登場したりはするんだけども、状況的には全く違う。
なんせ、一作目では全員が非武装の民間人であり、事件の状況も全く解らない状態からのスタートだったのに対し、二作目では事件発生後に完全武装で調査に入るプロの特殊部隊。
この違いはホラーという観点からすると相当デカい訳なんだけども、そんな事は全部どうでもいい事になってしまうぐらいの展開が二作目にはあるんでね・・・まぁ、ネタバレになるから、その辺りはまた後ほど。
さて、今回の三作目、サブタイトルにジェネシスとか付いてはいるものの、内容的には全く関係ないです。
むしろ、なんでジェネシスとか付けたのかが意味不明・・・次回作次第では納得する結果もあり得るけど。
前作までとは直接的な繋がりが無く、時間軸がほぼ同じだという点だけの事。
だから、続編というよりは、「アパートで事件が起きてた頃、別の場所ではこんな事が起こってました~」 的なスピンオフ作品って捉え方の方が的確な感じ。
まぁ、一作目二作目を観てなくても一応通じる話になってるって意味ではアレだけど、単品作品だったらまず観ないだろうなって作品でもある。
いや、純粋なホラー作品を観たい場合には選ばない作品と言った方が的確かな。
さて、ここからネタバレ上等で好き勝手書くのであしからず。
予備知識無しに観たい人はご遠慮下さいませ~っと。

・・・で。
このシリーズ、スペイン映画なんですな。
つまり、お馴染みのハリウッド的な仕上がりとはちょっと違う訳です。
どんな違いがあるかってーと、まずはスプラッタ描写の露骨さ。
アメリカ映画の場合は無駄に規制が厳しくなっちゃってるもんで、年齢制限とか掛けられてるものについても比較的おとなしくなってる風潮があります。
配給の関係が大きいらしいんだけどね、R指定作品は客入りが少なくて儲からないって大人の都合が濃いそうで、作り手側が自主的にグロ描写なんかをカットしてたりする様です。
それで最近はDVD化した時に完全版みたいな看板を掲げてたりするのが多い訳なんだけど、そもそも好きでシーンをカットしてたりはしない訳ですよ。
そのままの形だと配給で買い手が付かないから・・・ってな理由で劇場版がカットされてたりするなら、劇場版の方が特殊なバージョンって事になるんですな、ホントのところは。
このRECシリーズは一作目から血みどろシーン満載なんですよ、基本的に。
当然、二作目もそうだったし、この三作目だってその流れを汲んだもの。
ってな訳で、いちいち劇中の血液量は多いし、ゾンビ化すれば子供だってぶっ殺すのがスペインらしさ。
まぁ、ハリウッドが変に規制掛けすぎてるだけなんだけどね。
んで、この三作目で賛否両論になったのは、前作までのPOVによるモキュメンタリー作品という設定を捨ててしまっている点。
いや、序盤からの20分ぐらいは結婚式とパーティーをハンディカメラで撮った映像として流してるんだけど、いよいよホラー展開が始まったって頃から、通常の映画と同じカメラワークになっちゃう訳です。
POVが売りのシリーズだったんじゃないの?!と誰しもが思うところなんだけど、展開を観てくと撮りたかったのはPOV作品じゃなかったのね、今回・・・と納得。
まぁ、POVじゃなくなったが故にここまでのバカ映画になったというのは、ある意味で評価するけどもね、あくまで個人的には。
うん、そうなんですよ・・・この作品ったら、久々に笑わせて頂いたバカホラー作品になってるんですねぇ。
え~、ホラーってのは大まかに幾つかの分類が出来ると思うんだけども、ホントに怖い作りを狙った純ホラー路線を王道とするならば、パロディー要素なんかが織り込まれてたり、ホラー映画のお約束をお約束的に演出してるB級路線こそが定番な訳です。
そして、ホラーでありながら故意にホラー要素から脱線させる演出をしてたりするのが、コント的ホラーってな感じ。
大半のホラー映画ってのは王道と定番だと思うんだけども、ホラー映画が飽和状態になったり、シリーズ作品がある程度続いたりすると、わりとコント的ホラー映画に化けたりするんですな。
かの有名ホラーシリーズ 『13日の金曜日』 も、一作目はサイコスリラーのサスペンス映画であって、ホラーという括りとは少し違うんです。
二作目でジェイソンが登場してからようやくホラーとして確立し、三作目になってあのホッケーマスク姿が定着。
四作目五作目は良いとして、六作目辺りからコント的ホラーになってきます。
問題の六作目、死んで埋葬されているジェイソンを掘り起こし、その死体を焼く事で完全に消滅させようと試みたものの、たまたま落ちた雷によってジェイソンが蘇ってしまう・・・というぶっ飛んだ展開から惨劇が再開する訳なんだけども・・・たまたまの落雷で復活とかね、それはもう完全にバカ設定な訳ですよ、うん。
怖いというより、そうなっちゃうと笑い話に近くなっちゃう訳でね、そういう演出こそがコント的と呼ぶ所以。
更に七作目、今度は最初から主人公が超能力少女というバカ設定で、しかも、誤って湖に沈め殺してしまった父親を復活させるべく、超能力を湖に向けたら父親じゃなしにジェイソンが復活してしまうというw、金の斧・銀の斧みたいなバカ展開w
当然、ジェイソンとの戦いも超能力バトルというね・・・もう怖さより笑いを求めて観るべき映画になっちゃってる訳ですよ、完全に。
で、八作目に至っては、『ジェイソンN.Y.へ』 という出オチなサブタイトルが付いちゃった始末。
まぁ、ホラーとコントは紙一重って部分はかなりあって、恐怖の演出も度を超すと笑える演出になってしまう・・・つまり、バカっぽくなってしまう事がよくあって、問題はそれを意図的にそうしてるのか否かってトコになってしまう訳です。
意図的にバカ演出にしてるホラー映画と言えば、モンスターゾンビ映画の元祖 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』 と共にニューヨーク近代美術館にマスターが永久保存されている 『悪魔のいけにえ』 の続編、『悪魔のいけにえ2』 が代表的。
デニス・ホッパー演じる準主役のレフティの言動は、甥っ子の復讐に燃える男という設定を踏まえたとしてもいちいちバカでw、シーンによっては完全にコント状態の部分も多々ある。
ただ、いくらコントみたいなシーンだらけであったとしても、ホラーとして作られている以上は基本的にホラー映画な訳で、仮に怖さより笑えるシーンの方が多かったとしても、だから駄作だという事にはならないんですな。
さてさて、妙に前フリを長くしたのは理由がありまして、このREC3は先に述べた様にバカ映画になっちゃってます。
とは言っても、悪魔のいけにえ2的な前面に出したコント演出とは違い、あくまでストーリーに沿う形でのバカ演出が多々見られるという事。
序盤の20分、主人公コルドとクララの結婚式やらパーティーやらをホームビデオで映してるだけの映像が垂れ流し状態。
さすがにちょっと長すぎるものの、当然ながら伏線が幾つか紛れ込んでるんで仕方無いというか、惨劇が始まるスピード感を助長する為の前フリとしては必要なのかなと・・・それにしても長いけど。
結婚式では惨劇のきっかけとなる叔父さんからクララの親友、補聴器を付けた耳の遠い爺さんまで親戚縁者が映されてて、その人達が後に犠牲者となり捕食者と化して行くという展開を予見させてる訳です。
で、いよいよ夜になってパーティーが始まり、例の叔父さんの奇行から一気に事態は急変し、パーティー会場は血みどろの惨劇に。
そのどさくさで新妻のクララとはぐれてしまったコルドは、危機一髪で厨房へ逃亡。
クララの無事を信じ、とにかく合流して脱出する事を決心する訳なんですが、そこでコルドがカメラをぶっ壊してPOV映像は終了。
ここからが物語の本番って訳です。
厨房からの脱出を急ぐコルド一行、まずは地下道へ通じる格子蓋を開けようとするものの、ドライバー代わりの万能ナイフを地下へ落として大失敗。
厨房なんだからスプーンでもナイフでも使えば良いのに・・・と普通に思う訳なんですが、諦めが早い一行は通気ダクトに逃げ場を変更。
ここでダクトを通れない巨漢が一人置き去りにされます。
中庭へ脱出した一行、ゾンビを逃れながら当ても無く花嫁捜索をしていると、ゾンビ軍団から挟み撃ち状態で迫られ危機一髪・・・と、そこで閉ざされていた扉がおもむろに開き、中から逃げ延びていた親類が早く入れと顔を出します。
で、中へ入ると、そこは小さな礼拝堂。
「ここなら奴らも入って来られないわ」 と当たり前みたいに親類のおばちゃんが言ったりする訳なんですが、これは前作までと通ずるお国柄の宗教観が色濃く出ている場面。
Wikiによるとスペインは94%がカトリック教徒との事なので、同じキリスト教でもプロテスタントが半数以上を占めるアメリカとはかなり違ってくる訳です。
まぁ、極端なぐらい簡単に言うと、カトリックの方が神秘論に準じた考え方で、オカルト的な要素が受け入れられているキリスト教・・・といったところ。
プロテスタントよりもカトリックの方がお堅くて戒律が厳しく、教会中心の活動だけに神父の影響力も大きい・・・ってな辺りを踏まえておくと、ストーリー展開も理解し易いと思います。
つまり、カトリックの国だからこそ、教会や礼拝堂といった場所は聖域で、悪しき者を撥ね退ける力があるという理屈が大前提になってる訳ですな。
まぁ、そんな宗教観すら、日本においては 「んなアホなw」 というツッコミの入るバカ要素になってしまうんですがね。
あ、ちなみに、この3では特に解説も無いけども、前作までにゾンビ化と感染の原因が悪魔的な存在による仕業と結論付けられてます。
さて、礼拝堂に入って命拾いしたコルド一行ですが、そこに館内放送で無事を知らせるクララの声が。
「あたしは無事よ!それより、大事な話があるの・・・実は妊娠しちゃったの!」
あの・・・状況解ってますか?w みたいな唐突の告白がありーのの、「よっしゃ!今行く!待っとれー!」 とばかりにクララ探索を再び開始しようとするコルド。
「でも、外は奴らだらけだ。どうやって探せば・・・」 と考えた時、目に入ったのは意外なアレ。
この時、俺は 「え、まさか・・・」 と悪い予感がした訳なんですが、案の定でした。
ここらからバカっぷりが際立ってきます。
シーンが変わると、礼拝堂に飾られてた甲冑を着込んで歩くコルドとその従兄弟。
よりにもよって中世の鎧です・・・リアル魔界村みたいな事になっちゃってますよ、えぇ。
これ、なにが可笑しいって、ストーリー的には大真面目でそうしてるって事がバカ設定。
堅実な安全策云々じゃなく、鎧着込んでたらとりあえず安全だろう的な安直すぎる発想のバカさですよね。
コミック的な展開とでも言うのかな、うん。
その昔、超怖がりな従兄弟と某遊園地のお化け屋敷に入った時、その従兄弟が 「懐中電灯持ってくればよかった」 と真顔で言ったのを思い出しましたよ、えぇ。
間違ってないけど間違ってるよ感とでも言うのかな・・・そういうのを感じるバカ演出がドリフ的。
さて、一方のクララの方ですが、中央制御室に神父さんと避難してたものの、そこにもゾンビ軍団が押し寄せて来たんで窓から逃げます。
そしてコルド一行とは擦れ違いになるというお約束。
そんなこんなで、クララはクララでコルド捜索にウロウロとする訳なんですが、地下通路に逃げ込んで脱出のチャンスに恵まれます。
ところが、クララは 「コルドを見つけなきゃ!絶対に生きてるって私には解るのよ!」 みたいな安っぽいエスパー振りを発揮してですね、引き返す事を決めてしまう訳です。
と、後を追って来たゾンビ軍団に対し、クララが男前にバトルモードを起動させちゃうんですな。
何故か近くにあったチェーンソーを手に取り、襲い掛かるゾンビさん達をやっつけます。
でも、クララが戻るとか言い出したせいで同行者がやられちゃったりもします。
とりあえず、ここからクララは悪魔のいけにえ2のレフティ状態。
チェーンソー振り回してゾンビを八つ裂きにする様は、どう見ても悪趣味なコメディー。
んで、単身コルド捜索に向かおうとしたところ、序盤に立て篭もってた厨房に再び移動していたコルドが地下のクララを発見。
二人を遮る物は格子蓋のみ・・・という事で、先ほど落としてしまった万能ナイフをクララに拾わせ、格子蓋のビスを外して再会を果たす二人・・・と、厨房の外からも地下からも迫り来るゾンビ軍団。
逃げ場を無くして一巻の終わりと思いきや、そこに館内放送が。
ピタリと動きを止めるゾンビ軍団。
どうやら、クララと避難していたあの神父が、館内放送で聖書朗読を始めた模様。
神父による信仰の力で、悪魔に支配されているゾンビ達は身動きが取れなくなっちゃいました的な展開です・・・かなり無理があるけども、カトリック的には正しい反応という訳です。
命拾いした二人、恐る恐る会場から脱出し、中庭を通って敷地の出入り口へ向かっていると、フリーズ状態のゾンビの群れの中で唯一動いていたゾンビが襲い掛かり、クララの手に咬みついちゃいました。
当然、これにてクララも仮ゾンビ。
実はこれ、しっかりと伏線が張られていたオチだったんです。
と言うのも、唯一動けていたゾンビというのは、あの補聴器を付けた耳の遠い爺さんだったんですねぇ。
耳が遠いから神父の声が聴こえておらず、そのせいで一人だけ動けていた・・・という理屈みたいです。
祈りの声ごときで絶大な効果があるほどの信仰心なのに、耳で聴こえてなきゃ聖なる力も全く通じないという違和感。
まぁ、それもまたコント的なオチではあるものの、笑いどころはクララが咬まれた直後、爺さんゾンビにブチ切れたコルドが 「この、耳の聴こえねぇクソジジィが!!!」 と全力で罵りながらフルボッコにするところ。
いやいや、その言動は明らかに生きてた頃から爺さん嫌いだっただろ・・・とw
ある意味、こんなシーンこそがハリウッド作品にも日本映画にも無い魅力。
さて、感染によって急激に変色して行く手を見つめ、クララは 「腕を切って!」 と旦那に命令。
コルドも仕方無く従って新妻の腕を斬り落とすものの、出入り口に着いた頃には手遅れだったと気付く二人。
ゾンビ化寸前のクララを抱え上げ、当局によって閉鎖隔離された出入り口を抜け出ると、ゾンビ化したクララがコルドの舌を・・・。
そして当局による一斉射撃。
倒れる二人の手が触れ合ってエンディング。
・・・というオチです。
まぁ、大雑把な話の流れとしては、ゾンビ話に新婚夫婦のラブストーリーが絡むという若干無理のある作りだけども、この作品の肝はなんと言ってもバカ演出。
前述の甲冑シーンであったり、クララのイカレたチェーンソー攻撃もそうだけど、あわや一巻の終わりという場面でも夫婦の再会の方に重点を置いて感動的なBGMが流れちゃうとか、登場人物にスポンジ・ボブのパクりキャラであるスポンジ・ジョンという着ぐるみのおっさんが居て、頭悪いカッコのまんまでシリアスなセリフを吐くだとか・・・。
とにかくバカ演出がふんだんに盛り込まれてるもんで、こういったシリーズ作の続編にしては面白味はあったかなと。
勿論、一作目二作目とは違う意味での面白味だけど。
一般のレビューを見ると、クソ映画だの駄作だのとシリーズ作の続編ならではの批判も多かったけども、これはこれでアリだと個人的には思う。
ここまで突き抜けてバカ演出を放り込んだら大したもんですよ、むしろ。
シリーズだけに前作までと同様のホラーを期待する人は多いだろうし、そこでガッカリする人も当然居るんだろうけど、ここまでの事をしてるのに笑えない人ってのはスタンスが間違ってるやね。
正直、前作のREC2が余りにも酷い展開で、3もそのままの流れでウンコ映画になると踏んでただけに、こういうバカ映画に仕上がってて少し安心しましたよ、俺は。
で、もう一つ評価すべきポイントは、キャストが意外と良い演技をしてる点。
クララ役の女優さんは、ベッキー似で日本人ウケする美人さん。
目がデカいもんだから黙ってても表現力が立つし、生々しい怖さとかも自然と出てる。
演技どうの以前に、キャラとしての佇まいが素晴らしいなと。
あと、パニックのきっかけとなる叔父さん役の人も、ゾンビ化して厨房で襲って来た時の半笑いとかが妙に怖くて素敵w
本来ならゾンビが笑うとか厳禁なんだけど、スペインならそんなゾンビも居るかもな~と思っちゃうから不思議w
まぁ、厳密に言うとRECシリーズは悪魔憑きのゾンビなんで、通常のゾンビとは似て非なるものなんだけどもね。
とまぁ、そういった訳で、REC3はバカ映画としての価値がある作品です。
いわゆる悪趣味なコメディーです。
あ、でも、あくまでRECのシリーズ作として突き抜けたバカ映画という意味であって、もっとバカなホラーはいくらでもあるでしょう。
え~、映画をどのスタンスで観るかってのは人それぞれでして、登場人物に感情移入したくて観る人も居れば、あくまで第三者的に上から目線で観る人も居る訳です。
ただ、アート関係に携ってる人とか、生粋の映画ファンなんかは作り手のスタンスから映画を楽しんだりもしがちです。
つまり、「これってこういう感じにアイデアを詰め込んでったんだろうな~」 みたいな想像を楽しむんですな。
今回のREC3は、ホラーという意味では前二作ほど気合いが感じられないけど、再三言ってるバカ要素については、かなり遊び心満載で作り上げてるのが解るんですよ。
「ここはこいつをあっさり殺しちゃった方が良いね」
「だったらチェーンソーで首を撥ねちゃうぐらいの方がサッパリしてないか?」
「さっきまで仲良く逃げてた奴の首を切り落とすなんて怖い嫁さんだな(笑)」
「彼女はクールなんだよ(笑) 潔すぎる女なんだ(笑)」
「子供も出来たから尚更だね(笑)」
「そう、"母は強し" さ(笑)」
「なんてこった(笑) ゾンビより怖い(笑)」
とか・・・
「スポンジ・ジョンの着ぐるみは暑いんだよ。だから中はいつもパンツ一丁なんだ(笑)」
「スポンジだから蒸れるんだろうな、きっと(笑)」
「パンツだけならトイレにも行き易いしね(笑)」
「ワンボックスか何かで乗り付けて、後ろで着ぐるみに着替えてから会場入りするんだ。子供たちの夢を壊さない様に(笑)」
「そうか、だからゾンビでえらい騒ぎになってても着ぐるみを脱げないんだな(笑)」
「着替えは車の中さ。取りに行きたくても無理なんだ・・・仕方ないよ(笑)」
「そうだな(笑) 彼は悪くない(笑)」
みたいなミーティングの光景が目に浮かぶんです・・・少なくとも俺には。
恐らく、実際にそういうミーティングから生まれたアイデアを組み込んで行った作品なんだと思うけども、それってコント番組の作り方と同じですよね。
コントなんかもナンセンスだったり奇抜な展開が面白さに繋がる部分が大きいんで、発想の骨組みってのは同じものだと思うんですよ。
その辺りが見えてくると、単に駄作だとか期待外れなんて評価にはならない気がします。
つー事で、このRECシリーズは完結編となる次回作も作られるそうで、タイトルも 『REC/Apocalypse』 に決定してるとか。
来年公開って事で初期トレーラーもつべなんかにはUPされてますが、解るのは一作目二作目と繋がる話になってる様だなって事ぐらい。
まぁ、そうなればまたしてもエクソシスト話になるだろうから、期待値は低すぎるほど低いかな~と。
さて、結局長くなったんで、もう一本のレビューは別記事で書きますよっと。