美食家はドンパッチに丸をくれない | weblog -α-

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なんとな~く  思いつきで  好き勝手に  (=゚ρ゚=) ボヘー  っとやってます。


ハィ、気まぐれ映画レビューのコーナー。

つー訳で、今回はシルヴェスター・スタローン監督作、『エクスペンダブルズ』 に御座います。
さて、このエクスペンダブルズ、スタローンはもとより、シュワルツェネッガーやらブルース・ウィリスやらとアクション映画の大御所が共演するってのが話題になりました。
超有名どころだけ挙げても、シルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン・・・とまぁ、こんだけ有名どころが一作で共演するなんて夢の企画ですよ。
そう、夢の企画ね・・・これ強調すべきトコ。

さて、そんだけ有名どころが出るとなれば、映画ファンなら・・・いや、80年代辺りのハリウッド映画を観て育った世代なら、是非とも観てみたいと思いますよね。
少なくとも、そんな闇鍋みたいな事したらどうなるのかって興味は湧きますよ、えぇ。
うん、まぁ・・・実際、闇鍋に近いもんがあるんだけどもさw

この作品、レビューは概ね高評価が多いみたいです。
いや、嫌いじゃないんだけどね、俺もこういうのは・・・。
ただ・・・どうだろう、映画としての面白さとか出来の良し悪しって意味では、スタローンとか好きな俺でもこれは赤点レベルなんだよね~。
いやいや、確かに前評判どおりのオイシイシーンはありました。
スタローン、シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリスの3ショットとかさ、そりゃあもう絵面として感無量的なもんがありますよ。
純粋に単純に、彼らは俺ら世代の五つ星アクションスターなんでね。
でも、シュワちゃんもブルースもホントにちょい役。
3ショットが映画史の中に存在する事になっただけでも面白い事だけど、ホントにただ面白いだけなのねw
言わば、彼ら二人の登場シーンなんて物語上は要らないんですよ。
どっかのギャラの安い役者使ったって済む事だし、バッサリとシーンごとカットしたって問題ない訳で、それでもあえて彼らを使った事に意味があるんですな。

まぁ、ミッキー・ロークにジェット・リー、ドルフ・ラングレンらがスタローンを含めて同じシーンに居るのも凄いっちゃ凄い。
けど、それだってキャスティングが豪華だから入れ込んでるシーンばっかり。
つまりこれ、端っからストーリー云々を撮る気なんか無いのよねw
豪華キャストの夢の共演と、かつての西部警察を遥かに上回るw、大量火薬使用のアクションシーンを撮りたいだけの映画。
そりゃあねぇ、映画のえの字も解ってない様なハリウッド映画万歳な連中にはウケますわ。
もっと解り易く言うなら、女性がよく言う 「男の人ってこういうの好きだよね~」 ってあれですw
いわゆる、本能的に単細胞でバカな、男という生き物が好むタイプの映画なんですよw
いや、これは批判とかじゃなくて、作品としての種類ですよね。

で、俺も自他共に認めるエロいおっさんであり、オスであり、男な訳なんで、ハリウッド的な派手なアクションは大好きです。
でもね、そんな俺が何故この作品に赤点付けちゃうかと言うと、とにかく視覚的シーンに頼りすぎという点で若干イライラしちゃったんですな。
なんてーのか・・・映像のドンパッチ的なねw、とにかくパチパチ弾けるから刺激はあるんだけど、それが味なのか?!美味いのか!?って部分で激しく疑問・・・みたいな。

俺がとにかく気に入らなかったのは、アクションシーンのコマ割りがハンパなく細かい事。
しかも、物凄く暗いシーンとかでもいちいちそれで見せてくるんだな。
ハッキリ言うけどね、あれじゃ何見せてんだかサッパリ解んねーっつーの。
めっちゃ派手なアクションしてんのは解るけど、実際に誰が何をどうしてるのか認識出来ないぐらいまでコマ割ってどうすんだ?と。
そんなシーンを延々と続けられて、これぞアクション映画だなんて言わせねーよ?的なね。
北野映画みたいに肝心なトコだけ見せないなら良いし、あるいは肝心なトコを一瞬だけ効果的に見せるとかなら良いよ。
けど、見せたいんだか見せる気無いんだか中途半端なのはイライラするだけでね・・・ひと昔前の渡辺美奈代のセミヌードか!とツッコミたくなりますw
そこまですんならもう脱げば良いじゃん・・・と思わせたらダメなんすよ。
エロいからもっと見せろ!って意味でならともかく、勿体つけすぎて 「ハィハィ、またお約束のやつね」 と思わせちゃったら本末転倒なのね、要は。
このエクスペンダブルズのアクションシーンも全くそんな感じ。
煽るBGMを流しつつ、細かいカット割りをスピーディーに繋げて激しさを演出するってお約束ね。
それを過剰にやり過ぎてるが為に、「なんか戦ってるね」 としか解らなくなる本末転倒振り。
最高にエロいAVを作ろうとして、女優目線で撮っちゃったから男優の顔しか映ってません的な感じですよw
要するに、振り切っちゃってんですよね、思いが強すぎて。
ジョン・レノン好きすぎて、「俺がジョンだ!」 って言い出して撃ち殺しちゃう的なのと同じ。
だから、観てて 「これって違くね?」 としか思わないアクションシーンなの。
それを素晴らしいと絶賛する輩は、感覚的によっぽど変態的なのか、単に解ったつもりでいるバカだけです。

まぁ、でもね、そもそもストーリー重視とかじゃないのは明白な作品なんで、まともに批評するだけ不粋だろって話でもある。
ってか、まともに批評したら悪口みたいにしかならんと思うよね。
ただ、個人的に言うと、ランボー4がスタローンの手によって思ったよりずっと良いまとまりになってたもんで、この作品についても期待しちゃった訳ですよ。
いや、それにしたってこりゃねぇよって感じではあったけど・・・。
一つ良い点を挙げるとするなら、武器マニアにはたまらんチョイスがされてんのかなと。
フルオートのショットガンをカスタマイズさせたのでドッカンドッカン撃ってるのは観てて気持ち良い・・・けど、そんなの手に入るなら全員それ使えよ的なアレはあるよね、やっぱりw
なにサブマシンガン程度の銃ポコポコ撃って苦戦してんだよ的なねw
あ、マニアック過ぎるか、武器の話は・・・。

え~、ストーリーについてとか全く触れてないんだけど、触れるまでもないんですw
傭兵チームが独裁政権の小国に行ってドンパチやるだけの話ですw
んで、エクスペンダブルズってのは消耗品って意味だけど、チームのメンバー、誰一人消耗されずに最後まで生きてやがりますw
消耗するのは観てるこっちの目ぐらいのもんw
なんか、続編どーのって話もあるとかないとか聞いたけど、同じ感じになるなら絶対コケる気がするよねw
夢の企画も2回続いたら夢じゃないもんな~・・・っていう。
まぁ、映画館で金出してまでは絶対観ないよね。
イーストウッドとかバンデラスと絡むなら一応はまた夢の企画になるけども、そこにジャン・レノとか出てきたら笑っちゃうだろうな~w
またこの人は仕事選んでねーよってw
いっそ、ドラえもんで登場して欲しいわ~w
仕事選ばないって意味じゃ、ニコラス・ケイジ辺りもオファーあれば出そうだな・・・借金問題あるし。
あ~、敵対勢力でケヴィン・ベーコンとかニック・ノルティとかキーファー・サザーランド辺りのコワモテ組を出したら面白そうだ。
まぁ、こうやってデタラメにキャスティング考えてるのが一番面白いってアレだな、きっと。

ところで、このエクスペンダブルズ、そもそもはランボー5のシナリオとして練られてたもんだったそうで、このシナリオでランボーの締め括りにしてくれなくてホントに良かったと思いましたよ、心からw
いやね、ランボーシリーズは個人的に好きなんですよ、どうにも。
まぁ、2作目と3作目は正直言って路線が間違ってると思うけど、4作目できっちりやってくれたんでね、続編作る気ならその流れのままでちゃんと締め括って欲しい訳です、ファンとしては。

ってな訳で、エクスペンダブルズは夢の共演のみに意義のある作品で御座いましたとさ。