二十二巻です。

お江戸とそこに暮らす人々、そして猫たち。のんびりとした空気感が大好きな漫画です。

 

「あとのはなし」が簡易版になっていて、江戸トリビアがなかったので、自分なりに調べてみようと思います!

以下、各話から気になったワード。

 

146話『やんちゃん猫と花見』より

「花見にごんせ」という江戸端歌が出てきます。端唄というのは江戸中期における短い歌謡の総称だそう。

音痴な鯉のぼり職人とやんちゃな子猫とのデュエットは可愛らしくて必見です。

 

147話『藤見猫』より

ニタの台詞「もう花残月も終わりだねぇ」。

花残月(はなのこりづき)と読みます。陰暦の4月の事。新暦の4月下旬から6月上旬。

漫画には樹齢1000年を超える「藤」が出てきますが、実際に、樹齢1200年の藤が埼玉県にいるそうです。

 

148話「つづら猫」より

つづらは葛籠のこと。漆を使うので、動物を飼うことはご法度。

猫を飼うのを反対していたのが人が猫を飼うとメロメロになるのは、よくある話。

 

149話「あにさま猫」より

久しぶりに実家に帰ったら、自分よりペットのほうが立場が上だったのは、よくある話。

 

150話「お布施猫」より

人の二本足 猫の四本足 どんな本数であろうとも 心が通じ合う者同士ならば 友となる事も出来ましょうぞ

 

151話「牡丹猫」より

生人形は日本の見世物の一つで活人形とも表記される。実際に生きている人間のように見えるほどの精巧な細工をほどこした人形であることからこう呼ばれていた。(Wikipediaより)

唐の怪奇小説より「牡丹登記」。若い女の幽霊が男と逢瀬を重ねたものの、幽霊であることがばれ、幽霊封じをした男を恨んで殺すという話。後に日本に渡り、牡丹灯籠になる。

猫絵十兵衛では牡丹にゃん記というお芝居のために、人形師に化け猫の生人形の製作を依頼します。しかし人付き合いが苦手な人形師は年経たモノの「妖しさ」「情と念」「凄み」が分からず、悩みます。果たして、お芝居は上手くいくのか!?

人形師は多分この人がモデル。泉屋吉兵衛(2代目)江戸の職人。天保年間に妖怪や変死体の人形を作り見世物に出したお化け屋敷の始まりともいわれる。俗称「泉目吉」(Wikipediaより)

 

 

152話「誘い猫」

猫絵師十兵衛が元猫仙人ニタと共に各地を旅していたころのお話(でいいのかな?)

佐渡島へ渡るため、新潟に来ていました。その道中、旅籠で聞いたお話。「あとのはなし簡易版」によると、ニタの設定の根幹となった伝説が数多く残る地なのだそうだ。

 

彌彦神社(弥彦神社)。弥彦山がご神体の神社。

猫多羅天女。神仏、善人、子供の守護者、悪霊退散の神、縁結びの神とされる。弥彦神社に隣接して祀られている。

ある日、老婆が山で涼んでいると、年老いた一匹の猫が現れた。猫と戯れているうちに、老婆の体は軽くなり空を飛べるようになり、体中に猫の毛が生え、凄まじい形相になり、雷鳴を放ちながら雨を降らせ、土地の物を困らせた。というのが、伝説の概要。所説あるようですが…。

普通の猫になりすまし、じゃれるニタは必見かも(笑)

 

153話「湊猫」

二ツ岩団三郎狸。佐渡に伝わる化け狸。狸には珍しくキツネを見下している。妓楼の主。

猫絵では何故かオネェ。