あやしげな忍の者たちに守られて
先を急ぐ忍の者たち。
「あせらずに、景色でも見ながら
ゆっくり行きましょう」
「かしこまりましたでござる」
「姫、これは桜ではなく、
幻の花、シロヤシオでござる」
「葉は5枚
周りが赤で縁取られてござる」
「なんと美しい花でしょう。
気に入りましたわ。」
「ここから先はシロヤシオで
いっぱいでござる」
Jun姫
「それは楽しみです」
「まぁ、重ね岩ですって
奇妙な岩だこと」
「ここは甲賀忍者のアジトかもしれぬ
偵察してこよう。
姫、しばしお待ちを。」
「ここは誰も潜んでいないようだ」
「では私も参りますわ」
「姫、ここでひとつ余興を。
我らが新人忍者、ずん殿の、
舞をご覧にいれましょう」
「姫様、鶴の舞でございます」
「鶴の舞とは! なんと斬新な!」
Misa忍者
「ずん殿は中国拳法を取り入れた
忍術も研究しておるのでござるな」
ずん忍者
「さようでございます」
まともに下を見たら足がすくんで
しまった、ずん忍者なのであった…
「そろそろ行きましょうぞ」
「わたくし、こんなに美しい
花の森を見たことがありません」
Misa忍者
「それは光栄にござります。
お連れした甲斐がございました」
「ここからは姫様が先頭を
お歩きください」
Jun姫
「まぁ、ありがとう」
Jun姫
「あの人だかりは何でしょう?」
御付きの者Ima
「皆の者が、姫様を歓迎してくれて
いるのでございますよ。」
Jun姫を山頂まで、無事ご案内する
ことができて思わず力が抜けてしまい
スキだらけの忍者たち。
姫が一番、運動神経抜群に
見えるが?(笑)
羊の楽園がございますぞ。」
「このような青空の下、
これほどたくさんの羊に会えたのは
姫の日頃の行いの良さの、
賜物でございます。」
御付きの者Ima
「では姫様、こちらへどうぞ」
治一郎という者が焼き上げた、
【ばうむくうへん】という菓子に
ございます」
「治一郎は浜松を拠点として
菓子作りに努める職人でして、
菓子袋に自分の名を書き入れる
という、大層な自信のありようで
ござります。」
Jun姫
「まあ、なんとしっとりとした
菓子だこと。
この茶色いお茶とも合いますわね」
ずん忍者
「姫様、それは【こぉひい】という
西洋人が持ち込んだ飲み物に
ござりまするぞ。
このようにして煎じます。」
Misa忍者
「ばうむくうへんとの相性も抜群で
ございます」
「この度は、わたくしが持参した
こちら秘伝の鋼の筒で、
こぉひい豆を、チリのごとく
こっぱみじんに刻んでおります。
姫様もお試しくださいませ」
Jun姫
「こ、こ、これは、なかなか
力のいるお道具ですね。」
ずん忍者
「姫様、力のいる作業は、
ワタクシにお任せください」
(が、5回ほど回したところで
持ち手が外れ、草の上に、
こぉひい豆をぶちまける)
御付きの者 Ima
「これ、無礼者!」
Jun姫
「まぁまぁ、良いではないか。
草の風味もまた一興。
一手間かけたこぉひいは
贅沢なものです。
よいものを伝授してくれたお礼に
褒美をとらすぞ。」
「姫様、これは新しいタイプの
マキビシ…または腹を下したときの
薬にございますか?」
「これは京の都より取り寄せた
葡萄の果汁の入った金平糖です。
色といい、形といい、忍びの者の
行動食にもぴったりかと」
忍者たち
「ありがたき幸せ」
ずん忍者
「今年のシロヤシオも見納めで
ございますぞ。
姫様、十分ご堪能くださいませ。」
(といいつつ、忍者たち、
自分たちだけで楽しんでいる様子)
「本当に素晴らしい山歩きでした。
オカマとやらにも登ってみたいわ」
御付きの者Ima
「ホホホ…鎌ヶ岳でございますね。
また、忍びの者のたちに、
案内させましょう。」
姫をお守りしながら、白羊の楽園に
案内し、お腹を空かせた一行。
いないとか、いるとか(笑)
にはもってこいの、ひそかな空間
いうものだ。
いや、茶屋ネスト。
美味にございました。
竜ヶ岳登山、めっちゃ怪しく、
楽しかったです。
ブロガーさんに目撃されていたら
どうしよう?
ちょっと恥ずかしい…けど嬉しい。
姫ことJunさんにも楽しんでもらえて
よかった〜!
さて次は、
この一行でどこに登ろうかな?
みなさま、最後まで読んでくださり
ありがとうございました。