土曜の夜にわりと激しめの飲み会があった。翌日曜は朝活の予定があったので、朝3時とか4時に起きて出かけた。僕はこういう「きちっと朝呼ばれたら行ける」タイプで、早朝の集まりにもわりと対応できてしまう人間である。
問題はその後だ。
朝活を終えて昼飯を食べに行った。そこまではよかった。だがそこからもう記憶がない。帰ってきて、ちょっと横になったら寝ていた。しかもちょっとした仮眠なんかではなく、20時間近く眠り続けた。目が覚めたときには休日が跡形もなく消えていた。
ずーっと時が止まったような、夢の空間にいるような感じ。いろんな夢を見た。そしてお風呂に入りながら「やっちまったなあ」というショックを噛みしめている。
仕事もしたかったし、寝るくらいならもっと遊びたかったのに。でも、眠くてしょうがなかったのだから仕方ない。頭がずっとぼーっとしていて、体が完全にシャットダウンを選んだのだ。
振り返ると、サラリーマンをやっていた頃はここまで睡眠に支配されることは少なかった気がする。睡眠量も今より少なかったし、日中にたまに眠気の波が来ても耐えられる程度だった。目が冴えている時間のほうが長かった。
では今と何が違うのか。
まず、ストレスの質が違う。会社員時代のストレスがなかったとは言わない。
だが経営者になってからは「本気じゃないと生きていけない」という緊張感が常にある。インプットの精度を上げようとしているし、普段から入ってくる情報量が桁違いだ。
特にメッセージの量。LINEやFacebookの通知音をオンにしたら、スマホがピピピピピピと鳴り続けるくらいの量が毎日飛んでくる。サラリーマン時代の20倍は来ている感覚がある。
意図的に整理はしているものの、無駄な情報も大量に入ってくるし、見逃しや取りこぼしも結構ある。
睡眠=脳の情報整理装置という仮説
よく言われることだが、睡眠には日中に取り込んだ情報を脳の中で整理・統合する機能がある。起きている間にバラバラに入ってきた記憶や経験を、寝ている間に仕分けして定着させたり、不要なものを捨てたりしている。
これを自分に当てはめると、つじつまが合う。
経営者として大量の情報を処理し、本気のインプットを続け、人とのやり取りで無意識に体力を削られている。その蓄積が限界に達したとき、脳が強制的にリセットをかけてくる
それが「休日丸ごと消える睡眠」の正体ではないか。20時間の睡眠は、サボりでも怠けでもなく、脳が溜まりに溜まった情報のゴミ出しと棚卸しを一気にやっている時間なのだと思う。
睡眠の情報整理機能について、僕にはギタリストとしての実体験がある。
曲をたくさん覚えなくちゃいけないとき、僕は意図的に睡眠を活用する。やり方はシンプルで、「覚えて、忘れて、寝る」。これだけである。
練習で曲を頭と体に入れる。そのあと一度忘れる(他のことをする)。そして寝る。すると翌日、驚くほど定着している。そしてそれを繰り返す。
科学的にきちんと検証したわけではないが、この「覚える→忘れる→睡眠を挟む」のサイクルは、ギターで曲を覚えることに関しては本当にむちゃくちゃ効く。自分の中では確信に近いレベルの実感がある。
これもつまり、寝ている間に脳が勝手に情報を整理して、必要な記憶を強化してくれているということなのだろう。
それにしても、丸一日眠ってしまったショックは大きい。最近こういうことが結構ある。でも、過ぎてしまったことは仕方ない。
脳が必要としていた整理の時間だったのだと割り切ろう。無理に抗って睡眠を削り続けるよりは、こうやってたまにガッと寝て回復するほうが、長い目で見たら健全なのかもしれない。
頑張っていこう。