なんだかんだで風邪でダラダラしている今も、結局やってしまうのは口述筆記。
「別のことやればいいじゃん」と思いながらも、やっぱり自分が喋り、自分が書き、自分が考えを言葉にする。
それ自体が僕にとって一番のメンタルヘルスであり、頭の中を整理する時間なんだろうなと思う。
今年になってすごく感じているのは、遠くへ行ってしまった人たちの存在。
僕にとってのロックスターやスーパースター。
「ああ、彼はもういないんだ」と思わされることが増えた。
一方で、人間関係もどんどん変わっていった。
数年前とは全く違う世界を生きているし、家族や身内を見ても、当たり前にいた人がいなくなり、元気だった人が元気じゃなくなる。
その現実には、どうしようもなく悲しさや寂しさを感じる。
でも同時に、「自分の番が来たんだな」という感覚も強くなった。
社会の主役はかつて親や上司、年上の誰かが担っていた。
僕はその背中におんぶされて生きていた。
けれど彼らが年を取り、前線から退いていく姿を見て、気づく。
今こそ僕ら同世代が社会の当事者として立たなければならない、と。
ロックの世界でも同じだ。
僕のスターはもうステージにいない。
かつて憧れたミュージシャンたちも引退していく。
じゃあ次は誰がやるんだ?
「当事者はお前だろ」と、時代に言われているような気がする。
ほぼふるさとの伊豆の家で、ただ何もせずに過ごしていた頃を懐かしく思うこともある。
でも、それはもう過去。
今は僕が、この時代の先頭に立つ番なんだ。