7/17のロッテソフトバンク戦

paypayドーム

 

ビジターであっても負けられないシチュエーション。

最近のロッテらしく高速パンチの要領で二点を先制だが

2点を返され、また一点を奪いリード。

 

ここからが野球の醍醐味というか、流れを感じさせるところで

高野→中森と継投した中でズルズルとランナーが出始める。

 

ポイントは5回周東のような足の速いランナーをフォアボールでだした。

若い投手、盗塁王、空気が変わった

 

これは理屈で言えることではなく野球の流れというやつで、我々のような長いファン、もとよりきっと選手は実体はない、けれど場を支配する確かなものとして感じている。

 

この瞬間に流れを渡してしまったと思った。

案の定ちょっとした守備ミスや足技の妙で一点を追いつかれると

6回裏、流れというやつの怖さを久しぶりにじんわり嫌な感じで再認識した。

若手の投手中森は、山川、近藤とトップクラスの選手二人を難なく打ち取る。

 

こういう場合、ほぼ次のバッターも打ち取るのだが、正木、牧原、甲斐とすべて初球を叩かれ

逆転を許す。

 

野球というスポーツのバッティングは3割も打てれば一流という中でこのようなことが起こる。まるで吸い込まれるように真ん中よりアウトコースちょい低めに入ったボールは卓球玉のようにハードショットされていた。

私は思わず捕手の佐藤に、考えて野球をしろとテレビ越しに怒りをぶつけたが、

流れに支配し、端的に一番いい球を要求したに違いない。

 

結果論は嫌いだが、流れに飲まれたと思う。

 

そして結果論だが、どうしたら少しでも流れを相手に渡さないことができたろうか。

最初の周東のところはしかたがないとして

魔の6回、中森の継投は避けるべきと思う。

今の首位攻防戦は明らかに勝たなくてはいけない試合でリソースを、いい投手を使っていい場面だ。

これは采配のミスと思う。

 

次に正木の場面、球界屈指の近藤を抑えた後だからこそちょっとほっとするのは人間の心理だろう。ましてや若い投手だ、嬉しさと慢心が同時に生まれるところだ。

そこをケアするのは年長者の佐藤の仕事だ。

佐藤は少し明らかなボール球やインコースの厳しい球を使い、投手の気持ちを切り替えさせながら、相手に対してお前打たせないよと恫喝するような姿勢が求められた。

 

次に正木が塁に出たところ、ツーアウト一塁だが、流れが明らかに向いたところ。

この時点で佐藤はタイムをかけ、投手のメンタル

に働きかけるところであった。

たしかに確率は高くて3割くらいの事件が起きなければ0点で抑えられるところ

しかしそれが通じるのは流れを渡してないとき。

相手に対して意外性をついたり、みんなでメンタルをほっとさせたり、クッションをつけないといけない。

 

まあ結局流れを取り戻すことはできず完全に渡してしまう負け方をしてしまった

 

気をつければやっつけられる試合だっただけに残念である。

 

ただ私個人としてはまた野球に学ばされたなと思った。

この流れは我々野球人以外にも縁のあるものだ。

 

例えば仕事はうまく行っているターム、そうじゃないタームがあり

そこが入れ替わるにはなんらかのことが原因になったりする。

心無い一言で相手を傷つけてしまったとか

約束に5分遅れてしまったとか、誰かにだけお土産を用意できなかったとか、そんなことだったりもする。

もちろんやばいミスや失敗もあるだろう。

 

また仕事がやばい時に、ふといつもは挨拶をあまりしない上役に話をしたら解決した。

自分のデスクトップに放置されていた資料が最高の提案書だったというように思いがけないことでまた流れを戻すこともできる。

 

人生というゲームの中で流れを引き寄せ、離さないのは、私が佐藤に提案したような細かいことなんだろうと思う。

 

いうて私も幾度も流れを手放して、その度に意地やプライドが先行して何もしないとか、傷の上塗りをしたことがあったから、どん底まで落ちたこともあるし、長く浮上できなかったこともある人間である。

 

大事な事は素直な気持ちでケアをすること、

高い視野で物事を見て行動することだ。

 

佐藤のケースも吉井さんや投手コーチが気づいて何かすることができたようにね。

 

野球は人生だ、人生も野球だ、私も佐藤や中森と一緒に成長したいと思う。

 

PS

一試合でなく、数試合に影響しているようだ。

細かい事が大事に繋がってしまう、早く流れを取り戻してほしい。