ちょっとタイトルが過激なので、ブログのタイトルにはしたくないのだが、
精神科医の和田秀樹先生の「前頭葉バカ社会 自分がバカだと気づかない人たち 」という本を読んだ。
和田先生は日本の「失われた30年」の根幹的原因の一つとして日本人が馬鹿になったからだと言う。
具体的には馬鹿になるとは前頭葉が馬鹿になってしまうという事をさしているようで
先生は前頭葉バカという言葉で表現している。
前頭葉が楽をするためには前例を踏襲してしまうということがあげられ、
例えば同じ店ばかり行ってしまう、新しいやり方を取り入れようとしない、
そのような事があるそうだ。
自分自身を振り返って、「すぐにイラッとする」「昔の成功体験にすがっている」「怒りがなかなか収まらない」
「新しいことに挑戦しなくなった」「守りに入った」「感情の切り替えができない」と感じたなら、
前頭葉バカが始まっているサインだと先生は警告する。
一方で前頭葉バカは救いようがない存在ではないと言っており、鍛える事で改善していけるという。
先生自身も原体験として、自分が馬鹿かもしれないという恐怖があり、日々点検をしているそうだ。
私自身も馬鹿をやる、馬鹿の振りはいいが、馬鹿にはなりたくないという知性に関しての妙なプライドがあり、
そこについては大いに共感できる。
前頭葉はとにかく新しい環境、新しいものに触れる事で鍛えられるとされ、
レストランでも同じ店より、知らない店に行ってみる。
仕事も新しいやり方を試すなどがいいそうだ。
本著で書かれていた事で自分が無意識でやっていた事はアウトプットをする事だ。
たとえば先日のブログで都知事選の事を書いたが、なんだか頭が整理された気がするし、
ブログを確認しなくてもある程度は口で人様に説明できるくらいにはなった。
前頭葉には物事を脳内から引っ張り出してくる機能も担っていて
前頭葉バカは覚えられないのではなく、思い出せないのだという。
ブログを書くほどではなくてもたくさんおしゃべりをして、
自分のインプットを外に出すだけでも大変効果的だそうな。
逆に白黒ハッキリつけたがる「二分割思考」
自分の感情を冷静に見つめる「自己モニター」
この辺りは自分には不足していると感じている。
人を敵か味方かで考えちゃう癖もありそうだ。
技術が加速し、常識が日々塗り替わっていく社会には問題解決能力が欠かせない。
問題解決能力はまさに前頭葉が鍛えられているか否かであり、
むしろ能力が高い人間ほど前頭葉バカにも陥りやすいそうな。
いい事は続けて、悪い事は振り返る、
気を付けていかなければね。