前回からだいぶ空いてしまったが

QUEENの名曲を最後まで紹介しようと思う。

 

個人的にはやっぱりフレディの声の作品までをQUEENとしたいというところもあるから、

今回はライブエイド後に発売されたカインドオブマジックから、

フレディ生前最後の渾身の作品INNUENDOを経て、没後に出た聖盤メイドインヘブン

ここまでの名曲を抜粋していきたい。

 

フレディはライブエイド後は徐々に体調が悪化していったという事もあって、

ライブというよりはスタジオワーク主体になっていく。

 

まずは映画ハイランダーの非公式のサントラとなったカインドオブマジックから

このアルバムは傑作で80年代という時代のテクノロジーを経たクラシックなQUEENといった感じで

初期の香りが好きな人も絶対に気に入る作品だと思う。

 

Pain is so close to pleasureは初期で見せてたような

フレディの演技っぽい、ミュージカルな歌い方が非常に美しい曲。

 

 

 

心の絆は後期QUEEN屈指の名曲。

温かさ、熱さ、美しさ、英語がわからなくてもどこか熱い友情や

友達への感謝の気持ちが伝わってくる、ジョンディーコンっていい曲を書くなぁと思う。

フレディはすごいんだが、ディーコンによってかなり才能が引き出された部分もあると思う。

 

 

日本人というよりアメリカとかで人気の曲でもしかしたら映画の影響なのだろうか??

まあそういうことを抜きにしてもリブフォーエバーは素晴らしい曲。

特にボーカリストの実力が求められる曲で、来日時のアダムも本当によく歌いこなしていたと思う。

 

 

 

 

 

次作のThe Miracleは実はあんまり聴きこんでいない作品の為、

今回いろいろと聴いて勉強をした。

 

まず間違いなくQUEENでも最高のヘヴィロックンロール

I Want it All

これは途中からがかっこよすぎる、QUEENのロックナンバーでは一番メタル好きに受ける曲かも。

 

 

素晴らしきロックンロールライフ

この頃からフレディは死を意識していたんだと思う。

重いがメロディアスなリフと、鬼気迫るような歌。

次作の伏線にもなっているような作品だと思う。

 

 

そしてINNUENDO

これは俺が初めてQUEENに触れた作品の一つであり、

そしてフレディ最後の作品でもある。

 

ロック史上最も美しく、悲しく、そして緊張の糸が張られたような作品。

QUEENのどの作品とも違う、オペラ座の夜とはまた別の意味で名作だと思う。

 

INNUENDO、QUEENの中でもかなりダークな始まり、

そして緊迫感と美しさ、弾けるように炸裂するゲストギタリストYESのスティーブハウによるフラメンコソロ。

本当の重さとか迫力というのはこういうスローテンポの曲にこそあるのだと思う。

 

 

狂気への序曲、死への絶望、ひたすらに沈んでいくような音楽。

ユーモラスな作品、ビデオもそう作られているんだけど、俺には本当に暗い曲に感じる。

 

 

 I Can't Live With Youは清涼剤のようなキャッチーな楽曲。

典型的なQueenのポップロックなんだけど、この作品の中で聴くとおちつく

 

 

 

These Are The Days Of Our Lives、死の直前にこんな優しい歌を歌えるなんてと思う。

曲はアレンジ、演奏、歌共に聖歌のようだ。

 

 

 

フレディは猫が好きだった。死の直前まで猫に愛情を注いでいたのがわかるのが

この愛しきデライラ。

同じくペットを持つ者として気持ちはすごくわかるよね。

猫の声の雰囲気を出しながたメロディアスなギターソロを弾くブライアンメイの匠の技にも注目だね。

 

 

The Show Must Go Onはメンバー一同、体調を崩したフレディにはこれは歌えないと思ったそうだが

フレディはこの曲のレコーディングに命を懸けて取り組み、

おそらく、この世界にこれ以上のボーカルテイクはないかもしれない、そういう一曲となった。

Queenの中でも最強の名曲の一つであるが、「ショーはまだ終わらない」ってあんたらかっこよすぎるぜ

 

って言いながら、本当に2024にQueenを目撃したんで、すごいわな

 

 

 

一応最後のメイドインヘブンについても語っておこう。

これは生前に残されたフレディのボーカルテイクを使って作った作品で、

どこか聖歌のようなまったりしたそんな作品になっている。

 

でも個人的にはとても好き。

フレディのソロアルバムの曲なんかも入っているんだけど、

あまりにも美しくQueenの良さが堪能できる作品ばかりだからだ

 

荘厳なメイドインヘブン、これ聴いて当時がちなQueenファンは泣いたと思う。

 

 

I Was Born to Love Youは日本ではキムタクのドラマで流行ったよね

俺もそれで知ったのもあるが、最高のポップロック。

俺の中ではポップロックの最大のお手本の一つ。洋楽史上最強の曲の一つ。

 

 

Let me Liveは唯一フレディ、ロジャー、ブライアンがそれぞれリードボーカルをとってるゴスペル。

最後にこういう曲を持ってくるっていうのは絆を感じるよね。

 

今回紹介した曲が多くなりすぎたから、これくらいにするが、

INNUENDOとMade in Heavenは個人的に本当に影響を受けた作品だし、是非皆様におすすめしたい。

 

最後に話が少しそれるかもしれないが

 

音楽を作る人、楽器を弾く人、音楽をマニアックに聴く人

世代を問わずそういう人たちはビートルズをルーツに持つ人が多い

なぜかというとその知名度もさることながら、様々な音楽性を包括し

どんな音楽の旅をするにしても、そこが起点になれる度量があるからだ。

しかし僕の場合はビートルズはそういう存在にはならなかった。

それはQueenなんだという事が最近しみじみとわかったのだ。

 

僕は親がピアノの先生だったこともあり、とん挫はしてしまったが、

クラシックの音楽を弾く事がスタートだった。

そこからロックに目覚めて最初に衝撃を受けたXもクラシックがルーツ。

そして間もなく出逢ったQueenもクラシックがルーツ。

 

やっぱり感性の根幹にクラシックがある中で

音楽に出会った多感な若いころにQueenのようなグループに出会えてとても幸せだった。

こうした偉大なグループと若い日に親和した事は人生の大きな財産だったと思う。

 

このコラムで紹介してきたようにQueenは多彩な音楽性を備えていて、

後年様々な音楽のスタイル、あり方を受け入れる根幹の土台になった事は間違いないね。

きっと上記のビートルズのような存在がQueenだったということに

今更こうしてライブに行って、コラムを書いて理解した次第である。

 

亡くなったフレディも含め、Queenの全員に感謝しつつ、このコラムを終わろう。

読んでくれた皆様ありがとうございました。