レスポールタイプなんてよくいうのだが
実はレスポールというのはギターメーカーGibson社の特許で
昔日本のギターメーカーなどが勝手にレスポールなどと名乗り、
場合によっては本家よりも良いコピーモデルを生み出してしまったこともあり、
当たり前だが商標の関係もあり名乗れなくなってしまった
僕の持ってるGrecoのレスポールタイプも
限りなくレスポールカスタムっぽい見た目のギターだが、
レスポールではないということになる。
東海楽器のレスポールタイプはLove Rockと名付けられているが
彼は無名である
以前、好きだった鮎川誠さんが亡くなった際、
彼のようにかっこいいレスポールカスタムを欲しいなぁと思いつつも
50万とかするそれを買う勇気もなく、
ヤフオクでいろいろ探して辿り着いたのがこいつだ。
レスポールカスタムは当初スーツでも弾けるという
ジェントルのためのギターを想定して作られたそうだから
仮にコピーモデルとしてもきちっとした音が出るものじゃないと
めちゃくちゃダサいなと思って、こだわっていろいろと調べた
俺の見つけたGrecoはまず見た目がいい
くすぶった金属パーツもあるものの、すべてがゴールド
この手のギターを持つとき、エレガントなのは大切だ。
だいたい実はこのタイプってちょっと弾きにくいのだ。
大きな琵琶のような形でおまけにピックガードまでついているから
割と右手に制限がかかるところがあるので、
振り子のように右手を使うプレイはちょっと制限がある。
それでも大きくて重いボディを伝わるギターの音の太さはあるし
鮎川さんのように見た目も音もロックンロールと思って買った。
買う前に写真を吟味し、いろんなサイトを見ると、
ロゴ、ネックのマークからすると80年代後期から90年代にかけてのギター
そしてペグの下にねじがついているタイプは日本産というところで
もともとGrecoの工場はFujigenという信頼抜群の職人軍団というところで
安心して購入させて頂いた。
レスポールカスタムタイプは初めての所持となるが、
すでにたくさんのライブで使わせてもらった。
逆にレコーディングでは使ってないのだけどね。
まず音とは関係ないところでいうと右手の弦をはじく感覚に張りがある
必然的にピックをパキっと水平におろすような感覚でギターを弾く感じになる
なんていうか正されるような感じ、弾きにくいとかではない
左手はショートスケールでとても弾きやすい、難しい運指も楽だしね
音で言うとレスポールやハムバッカータイプのギターでありながら
ちょっとシングルのような輪郭を持ち合わせていて、
エフェクターのノリはあんまりよくないんだけど、
昔ながらのアンプでぐんと音が出てくれる感じである。
ちょっと不器用なギターだなぁって苦笑するところもあるんだけど
逆に僕のやってるKotowariのようなアンプっぽい歪みをどこまでかっこよく出せるかってバンドにはとてもあって
なんか気持ちよくてもっていってしまうギターである。
このブログを書きながら弾いているけど、とても気持ちいいギターである。
ジャズマンとかはこれで太い音のジャズを弾けるんだろうけど
俺には歪ませたバッキングとフロントのソロトーン
なんていうか、ロックンロールをするためのギターだなぁって感じる。
すでによく見ると飲み屋かライブハウスか知らんが
結構傷もつけてしまったみたいだ。
そのうちGibsonの古いレスポールも手に入れるつもりではあるが
きっとGrecoは彼の個性があるんだと思うし、
悪いが値段や希少価値も含め、エレガントではありながら危険な現場に持っていけるんだと思う。
ちなみにいうと俺はギターは5000円のものでも10000000円のものでも
人格があると思っていて、俺自身がへたくそであることは前提に、
彼らに話しかけるようなところがある。
できることとできないこと、
それと一番大切なのは自分とギターとのリンク点っていうのかな
自分の満足できる音がこのギターで鳴らせるかというね
意味は分からないかもしれないけど、ギターだけでなく
アンプやエフェクターとかも含めて、この音だなぁっていうのを見つけた時に
ギターとの友情を感じる。
ちなみに買う時はその時の音のシンパシーと、そのギターとこれからどう過ごすかという想像というかね
このGrecoの場合はそれなりの金で買ったものではあるが、
ヤフオクだったから、ネットのカタログ情報だったり、写真からくるもので
一所懸命に想像した。
俺だったらこれをどう鳴らそう、鳴らなくてもかっこいいから、音作りとかでなんとかするかぁというね
結果、この80年代後期~90年代のグレコレスポールは
事前に日本製と調べていた事やルックスやパーツにこだわりが見えることから
大丈夫と踏んで買ったものだが、とてもいいギターだった。
今自分がやっているハードロックのバンドというところで言えば
ガツンと鳴らせる無骨な一本だと今心から思っている。



