S46/10茶懐石その3 | wabicyaのブログ

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極侘数寄を目指しています。

侘数寄は心強く大胆にあらねば、道具万ず不如意なる程に、世に有る人と交われば、心劣りせられて肩身つまりて、自ずから茶湯にうとむもの也といいて、ただ胸の覚悟第一ならん(長闇堂記)

以下煮物と焼き物について 「」全文。

本を読んでいるだけでおいしさが伝わってくるので、どうしても全文載せてしまいます、、、。書き始めたい、いきがかり上今回だけは全文にしますが、次回からは”要約”にします。。

 

あくまでも、自分の手持ちの資料の検索用のインデックスの意味合いで揚げているものなので。。。

 

煮物 

 鯛は切り身のものを串に打って白焼きにします。

椀に入れる時、熱い熱湯に通して、十分に温めて出します

 

 へぎ瓜は、胡瓜の細めのものを両端を切り落とし、縦にへぎ切にして塩ゆでします。

茹ですぎないように色よく茹でます。

椀に入れる時長いものは二つ折りにして入れます。

 

岩茸は乾物ですから、熱湯で湯がいてやわらかく戻し、何回も水を取り替えながらもみあらいして砂や汚れを取り除き、石づきもとり、ざるにあげて水を切り出汁、醤油で薄味に炊きます。

 

柚子はすっかり大きくなって熟するのを待つばかりとなりました。

昔から柚子の黄色に色づくのを見て炉を開くという伝えがあります。

十月は炉を開く前で、柚子も丁度黄色に色づく前になりました。

料理に用いるのは輪切りでは少し大きすぎますのでへぎ柚子にして、皮をへぐようにして用います。

 

鯛の白焼きを椀の中央に入れ、岩茸をその手前に置き、へぎ瓜をのせ、熱い出汁を張り、柚子を載せて椀の蓋をきせます。

 

焼き物

 鮎は前記の落ち鮎です。まず、白焼きにしますが、子を持っているものは焼く前に、表の方へ(鮎の頭を左にして上になる方が表です)、丁度子の入っているあたりへ、一本切れ目を入れておきます。

こうしますと、鮎の腹の中まで味がしみ、子にも味がしみておいしくなります。切れ目をいれたら串にさして白焼きにします。

 みりん7、酒3をあわせて、一度沸騰させ点火してアルコールを除き、この量一カップに対して、濃い口しょうゆ大匙4、砂糖大匙1を合わせて火にかけ、煮立ったところへ、白焼きにした鮎をさまして入れ、ショウガを刻んで入れ落し蓋をして、ことことと気長に炊きます。火が強いと煮崩れしますので火力に注意してください。20~30分炊きますと鮎は骨までやわらかくなります。

 

客に出す前に、もう一度温めて器に盛り、ハリショウガを上にたっぷり載せます。ハリショウガはショウガを極細く針に刻み、しばらく水にさらしてよく絞って用います。