会見の続き、です。


前半は歌舞伎座が再開する事に対しての想い。


そして、再開することにより自分達が持つべき責任感。


先日別の劇場で起きた現状もあり、こういった場所に足を運ぶ事を躊躇う人もいる中で。


だからこそ、自分達がやるべき事。考えるべき事。備えるべき事。


あらゆる事を徹底して、一歩を踏み出す。


そういった覚悟のようなものが役者の方々の挨拶から感じられた前半のご挨拶。


一方後半は…それぞれのお人柄が垣間見えた時間となりました。






今回歌舞伎座が5ヶ月ぶりの再開という


ことで。


自粛期間中、新たに取り組んだ事やどんな事をして過ごしていたのか聞かれると…。


幸四郎さんは…。


「自粛期間中、世の中では本棚を買う人が増えたとか、パンを焼くとか、髪の毛を染めるとかそういう人が多かったみたいなんですけど。
全部、私してしまいました(笑)
自分だけがやってる事だと思ってたんですけど…後からそれを知り、多くの人が考えてる事をやってしまいました。
本棚は渋谷のIKEAに見に行って帰ってきてネットで注文したという…。」


と何故か少し恥ずかしそうな感じで話し、その様子に皆さん笑顔。






続く猿之助さんが


「えーっと私は…」


と話し出そうとすると。


「あっ。髪の毛はギャッツビーの買って…。」


と思い出したように続けた幸四郎さん。


すると


「商品の説明いらないよ…(笑)」


と猿之助さんから。






そして…。


「あとなんだっけ…あ、あとパン!パンはノンフライヤーで出来るんですよねぇ。」


と話し続ける幸四郎さんに。


「なんの説明してるの?(笑)」


と満面の笑みを浮かべる猿之助さん。


なんだか弥次喜多を彷彿とさせるやりとりに、こちらもほっこり。






すると勘九郎さんが…。


「美味しかったですか?」


と聞くと。


「あの、ぐにゃぐにゃですね(笑)」


と笑顔の幸四郎さん。


そこで進行のスタッフさんから…。


「あの…お時間もあまりございませんので(笑)」


とストップがかかり、ようやく猿之助さんの番になったのでした。






猿之助さんは…。


「とにかく本を読みました。ありえない位の本を読めたんで、近頃本当に本を読まなかったので脳みそ空っぽになっていたんですけど、半分位は埋まりました(笑)
兎に角本を読んで、役者としてのではなく、人間として、自分の人生としての知識を増やせたのは中々出来ない事なので、そういう意味では有意義に過ごさせていただきました。」


因みに、この日の夜、團子さんと舞伎夜話特別編「歌舞伎家話 第六回」を生配信していた時も、猿之助さん読書の大切さを話していて。


團子さんに沢山本を読む事をオススメしていました。


「知能ではなく知恵として頭が良くないといけない。」

「余白の大切さを知る。全て白黒つけない。」

「物で栄えて心で滅びる。」


などなど。


印象的なワードが沢山出てきまして。


なんだか心にぐっと響く内容でした。






話は戻って、愛之助さん。


「家にこんなにいることがなかったので、家の中の整理をしました。いるものといらないものをわけられたので、そういう意味では凄く有意義に過ごさせていただきました。
後はこの先いつお芝居が出来るのかなと思って、目処が立たず寂しかったので…次にやってみたいお芝居…歌舞伎やそれ以外の本を読ませていただきました。」


そして、勘九郎さんは…。


「子供達とこんなにも長く一緒にいられる時間というのがなかったので、一緒に稽古をしてました。
成長というのは面白いもので、最初の頃はふりを覚えるのも数日かかっていたのに、踊っていくとふり覚えも良くなってきますし、後は言われた事を直したり応用が出来るようになってきたので、親子でこうやって稽古が出来た期間というのは私にとっては本当に宝だと思っています。」


と、お子さんと過ごした日々を話すと…。


「あとは…ずっとゲームしてました(笑)
『あつまれどうぶつの森』『ドラクエ』『ファイナルファンタジー リメイク』『精剣伝説』…RPGは殆どやりましたね。レベルは全部99です(笑)」


と続け、集まった報道陣からも笑いが起きていました。






七之助さんは…。


「歌舞伎に関することは…YouTubeで昔の方々の白黒の歌舞伎を見ていました。
本当に勉強になって、あぁ、良いなぁと思いながらずっと見てました。
それ以外は…あ、猿之助さんにもらった電機圧力鍋で料理を…。独り者なのでとっても便利で(笑)
あとは、韓流ドラマを。『梨泰院クラス』と『愛の不時着』は見ました。」


と七之助さんから韓国ドラマの名前が出てきたので…。


「それなら…Netflixなら…『椿の花咲く頃』と『バガボンド』、『賢い医師生活』、『ボイス』の1.2.3…あとはNetflixじゃないですが、結構前ですが…『未生』も、あとはあとは…」


と思わず心の中で呟いていると、勘九郎さんが…。


「トッポギは?」


と一言。


一瞬皆キョトンとしていたのですが、すぐさま七之助さんが…。


「トッケビ?」


と答え、一同再び笑顔で幕となったのでした。


「トッケビ」も面白いですよね。個人的にはあるシーンで号泣してしまいました。






後半は笑顔の多かった役者の皆さん。


写真撮影の時も…。






カメラマンの方から…。


「カッコいい感じでお願いしまーす。あ、そのままでもカッコいいんですが、キリッとした感じでお願いします。」


とリクエストされると、皆さんキリッと↑






「手を振って下さい」


というリクエストには、右手左手両手に加え…。






猿之助さんは手を振る速さを変えていました(笑)






ものすごく高速で振ったり、止めたり…。






本当に皆さんのやりとり、掛け合いが面白くてほっこりして。


出来ることなら8月の舞台でもっと沢山見たい!とは思うものの。


今は我慢…。


その日がやってくるのを楽しみに、先ずは四部制の8月を楽しみたいと思います。




とはいえ。


再び感染者数が増えている、近頃。


役者の皆さんも仰っていたように。


先ずは無事に初日を迎え、そして、無事に千穐楽が迎えられること。


更には感染者数が減り、少しでも今までのような日常が戻ってくる事を願いたいと思います。


長くなってしまいましたが、お読みいただき有難うございました。