こんにちは。


昨日は日本橋に行ったあと、国立劇場11月公演、通し狂言【孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ)―日向嶋―】の取材会に行ってきました照れ






出席されたのは、左から…。


又五郎さん。


歌六さん。


吉右衛門さん。


東蔵さん。


雀右衛門さん。


なんとまぁ豪華なことおねがいおねがいおねがい


しかも、個人的に大好きな役者さんばかりラブ


ということで、楽しみな11月の国立劇場なわけですが。


内容はといいますと…。






このチラシには…。


「源氏への復讐を試みる平家の武将・悪七兵衛景清(あくしちびょうえかげきよ)。孤忠の武士の悲劇と父娘の情愛を描く人間ドラマ」


とあります。


ちなみに。


一門を滅ぼした源氏への復讐を志す平家の武将・景清を主人公とする作品群は「景清物」と呼ばれ。


その集大成の一つになったと言われる浄瑠璃作品が『大仏殿万代礎(だいぶつでんばんだいのいしずえ)』だそうで。


その中心となる場面が『嬢景清八嶋日記』にとりいれられ、特に景清父娘の情愛を綴った場面は時代浄瑠璃の屈指の大曲に数えられているそうです。






その両作品を踏まえて、『日向嶋』を中心に.通し狂言の歌舞伎作品として再構成したのが…。


『孤高勇士嬢景清ー日向嶋ー』。


通し狂言として上演する事で景清の人間性や悲劇、親子の情愛、さらには頼朝と景清の関係も楽しめるようです。






取材会では、まず景清を演じる吉右衛門さんが…。


「世の中喧しい中会見にお集まりくださいまして有難うございます。
初代がこの芝居をやりたがっていた、ということもありますが、私の実父八世松本幸四郎が初めて文楽さん達と手を組んで『嬢景清八嶋日記』の試演会を行いました。
また、歌舞伎として国立劇場で公演も致しました。
それをなんとか…おこがましいですが、もう少し進められたらなぁ、という思いでこの度通し狂言をやらせていただきます。」


と、このお芝居に対する思いを語ってくださいました。






そして、花菱屋女房おくまを演じる東蔵さんは…。


「播磨屋さんと色々ご一緒させていただいて…。
今度の娘景清はチラシを見ていましてもワクワクするようなお芝居だなぁと思っておりました。
皆さんの足を引っ張らないように頑張っていきたいと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。」


と笑顔でご挨拶。






東蔵さん演じるおくまの旦那さん役と源頼朝を演じる歌六さんは…。


「源頼朝が舞台に出てくることってあまりないですよね。出てくると、どちらかというとなんとなく悪い人のようになってますけど。
今回は大変な名君で素晴らしいお殿様。懐の深い名君に見えればいいかな、と思います。
花菱屋のお役は、もう東蔵兄さんに尻に敷かれっぱなしで笑。
馬鹿みたいに人のいいおじさんなんですけど、最後にはちょっと娘のためにひとはだ脱ぐ、という男気も見せられればいいかなと思っております。」


と、東蔵さんとにこやかな笑顔を交わしながらお話をされていました。






続いて、景清の娘・糸滝を演じる雀右衛門さんは…。


「父が昭和34年に高麗の白鸚のおじさまで糸滝をさせていただきました。
今回はそれと同じように播磨屋のお兄さまで娘・糸滝ができる事は大変幸せな事でございます。
ただ、父が糸滝を演じた時は39歳でございました。私はそれよりもちょこっとだけ年齢があがっております(現在63歳)笑
年齢設定は14歳でございますので、可愛くて健気な…お客様の心を打つような娘の姿を精一杯勤めさせていただきたいと思います。」


とご挨拶し、会場の笑いを誘っていました照れ






肝煎左治太夫を演じる又五郎さんは…。


「今回演じるのは3回目なんですけれど、初心にかえり一から勉強しなおして、この役に少しでも近づけるよう頑張りたいと思います。」


と決意を述べていらっしゃいました。






景清という人物について聞かれると吉右衛門さんは…。


「この景清、色々調べましたら、とても人気のあったお侍さんさんだったらしいんですね。
平家の中でそれ程の人ではないんですけれど…。子供にもてはやされたりだとか…。
羨ましいのは、彼女が沢山いるということ笑
それだけ人気者だったんでしょうね。」


と話し、皆さん笑顔笑顔w






さらに、お話については…。


「執着心が今回のテーマなんですけれど、その執着心を払うために自分の目をとって、それでも払えなかった。
だけど、自分がかつて捨てた娘に会って。
その娘がお父さんを助けるという娘の愛によってその執着心が消えていくという…。
僕は今まで初代吉右衛門という名前に、播磨屋というものに執着してやってきたようなものですけれど、この頃は、先人に教わったものを一生懸命やるだけではなく、自分もちょっと遊んで迷うかな、という気持ちになりました。
執着心を捨てるとパッと世の中が変わったようなに見える。そう言ったことはどなたにでもあることではないかな、と。
そういう人物ですのであまり難しくお考えなさらずにご覧頂けると有難いなと思います。」


と語ってらっしゃいました。






また、60年前八代目幸四郎さんと共演した時の思い出については…。


「もうこれは鮮烈ですね。私は15歳でしたから、芸のことなんて何もわかりませんでしたけれども、目の前で厳しく僕も兄貴も教えて頂いたりして…それはもう、財産ですよね。
兎に角実父の入れ込み方というのは、初代がやりたかった、という想いを受け継いでいたりする事もあったんでしょうね…。
1つの例としてコンタクトレンズ。
景清は目をなくした方でしたので、目を開けると真っ赤になっているんです。
その為に瞳のところだけではなく、目全体を覆う大きなコンタクト、ハードのコンタクトを入れていて。
お医者様が“目が潰れるから私は賛成しません”と言うくらいのものを麻酔薬を入れて何日間かやってたんですよね。
もう、そういうのを目にしてますので、芸に対する態度っていうものの凄さ、芸というものにどう立ち向かわなければならないのか本当に叩き込まれたという感じの公演でしたね。
まぁ今は中々そういう事は出来ませんけどね笑


と、笑顔で懐かしみながら…そしてご自身の強い想いも込めてお話してくださいました照れ






さらに…。


「私、近頃学ばせていただいた事がございまして…。それは何かと申しますと…。
ゴルフの渋野日向子プロ。
指導したお父さまも凄いですが、お母様がおっしゃった事も素晴らしいなぁ、と。
何を仰ったかと言いますと…“あなたは笑った顔がいいから笑ってなさいよ。”って。
本当にね、僕もあぁそうかと。
初代が亡くなるまでは笑っていたんですよね。
とても笑いの多い子で人も笑わせたりなんかして。
その後ネガティブな人間になってしまったんですけど。
笑うということは元気になりますし、人も元気にさせますし。
僕が舞台に上がってる時に笑ってたら怒られますけど、舞台始まる前とか終わってからはなるべく笑っていようかなと、思いました。」


と話し。







「渋野さんのお名前が、日向子さん。ひゅうが、でございます。笑
(今回の演目が『日向嶋』なので)なんだか不思議な縁があるような…。
ゴルフをまた始めてみようかなと思った次第です。笑」


と続けると、皆さん大笑い爆笑


ステキな笑顔を見せて下さいました。






そんな皆さんが出演される通し狂言【孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ)―日向嶋―】は11月2日から国立劇場で上演されます。


ではではでは。