おはようございました。


やっと…頭痛がおさまってきました笑い泣き


もう、昨日は本当に痛くて。


寝ても覚めても、と言いますか。


痛くて眠れないし、起きてても何をしてても痛くて。


辛かった…ショボーン


いただいたコメントを読んで、すぐに足湯をし、お湯をわかして麦茶を飲み、タオルを首に巻いて過ごしたおかげ、かもしれませんw


コメント下さった皆様、有難うございました!


さて。


先日行われたスーパー歌舞伎Ⅱ『新版 オグリ』製作発表記者会見の様子。


遅くなりましたが、お伝えしますね照れ






会見に出席したのは…。


写真左から
脚本:横内謙介さん。
演出:杉原邦生さん。
市川猿之助さん。
中村隼人さん。
松竹株式会社:我孫子正 副社長。


副社長から『新版 オグリ』についての説明や公演
予定についてお話があったあと。


『ワンピース』で演出・脚本を勤めた横内さんがご挨拶。


「(初演の)『オグリ』は梅原先生と先代(猿翁さん)が闘い抜いて最高のものを作り出し、人間の個人の中に世界を描くというか、オグリの体の中に世界があるという描き方で。
ザ・猿之助の芝居、という感じでした。
弟子と共に作り上げる、それが三代目猿之助だとするならば、四代目の場合は…『ワンピース』の時にも思ったんですけど。
仲間たちと共に作り上げていく。仲間の中にいるご自分…猿之助というのを凄く意識していらっしゃるな、と。」


と話してらっしゃったのが印象的でした。






続いて、『ワンピース』では演出助手を務め、八月納涼歌舞伎『東海道中膝栗毛』では四年連続構成を担当しているという杉原邦夫さんのご挨拶。


「今回のオグリは、猿之助さんから“歓喜をテーマにしたい”というお話がありまして。【人生の歓喜とは何か。生きる歓びとは何か。】というのがテーマになっていくのかな、と思います。
折角演出に呼んでいただいたので、僕ならではのアイディアを出したいな、と。
衣装に関しては色々相談して、ストリートファッションのテイストを入れていただいたり…。」


と、意気込みやアイディアに関して色々お話して下さいました照れ


そして、猿之助さん。






まず最初に仰ったのが…。


「今回、セカンドの第3作として『オグリ』を上演することになりましたけど…。
非常に難しかったのは…。
ワンピースが大当たりしましたんで、その後の作品というのは皆さんの期待が大きいので何をしようか悩みました。」


ということ。


でも、そんな悩んでいた時に浮かんだのが、この『オグリ』だったそうです。


その理由として…。


伯父から聞いた言葉で残っているのが…。
“実は、この『オグリ』の最初の演出プランはテレビ画面を全部使いたかったんだ”と。
それをよく聞いていたんですね。で、僕もそういう風になるんだろうなと思っていたら、或る日突然鏡になっていた。
何故かって…予算を聞いたら、その当時で30億とか40億かかると。
テレビ画面…つまりブラウン管を全部に並べたい。しかも、その当時は大きな画面のものがなかったものですから、小さいものを無数に並べて、そこでやりたいと。
これが、伯父の本来の演出プランだったんですけど、やむなくそれにかわるものとして鏡を使いました。
ま、それが大当たりしたんですけれど…。
その伯父がやりたかった最初のプランが、技術が進歩して、簡単に映像が流せる、映せる時代になった。やっと伯父のやりたい事が30年近くたってできるようになった。
それを僕が叶える事が出来るんだな、と思い、是非、これをやりたい、ということになりました。


と語って下さいました。



(当時の筋書き)


今回演出に携わることについては…。


「今回、演出とは言いましても、本当は杉原1人にやらせたかったんです。だけど、まだ荷が重いということなので。
矢面に立つのがぼくで、賞賛を受けるのが彼(杉原)でw
私は傷つき役で名を連ねているわけです。」


と話し、会場の笑いを誘うと、さらに…。



「僕はもうワンピースで演出が枯渇しました。弥次喜多(今月の歌舞伎座)もあって。頭もパンクしましたw
彼はやっぱり世代も違うし、何か新しい発想が欲しいと言うことで任せたんですけれど、既に期待に応えてくれて、色々な事を言ってくれるんです。
だけど…その意味がわからないw
横文字の“これをこういきたいんですけど…”と言われても、僕は全くわからないんで、“どうぞ好きにやって下さい”と言ったら、帽子かぶったりこういう事になっちゃったんですw
さすがに僕はこれは出来ないからという事で、こうさせてもらってw」


と、後ろのポスターを見ながらユーモアたっぷりに説明してくださいました。


因みに、その帽子というのは…。







↑こちら。


実は隼人さんがかぶっているのはキャップで。


後ろ向きにしているそうです。
(その話に関しては囲みで色々話してくださったので、また後ほど。)


これは猿之助さんは似合わないという事で違うバージョンに…。


右手に写っている猿之助さんは同じ役柄ですが、かぶっているもの、違いますよねニコニコ


で、そんな杉原さんの演出について猿之助さんは…。


「僕が想像もつかない演出をしてくれます。
梅原先生(『オグリ』の原作者)が…“想像も出来ないようなことを言ってくるのは本当に素晴らしい演出。予想できる事を言ってくるのは、並だ。”とよく言っていたんです。
杉原は既に僕の想像外の事を言ってくれるんで…。
例えば地獄のシーン、地獄を白にするって言ってて。地獄が白だなんて何を考えてるんだ、と思ったんですけどもw
そういう事も含めて大変期待しております。」


と笑いを交えながら楽しそうに話してらっしゃって。


杉原さんに対する信頼、そして期待の高さが伺えました照れ






今回、隼人さんとのWキャストについては…。


「隼人くんにやってもらうわけなんですけど。違う魅力が出るという事と、あと、危機管理ですねw
また挟まれたりするとも限らないですからww
あとは、遊行上人という役。うちの父がやっていたんですけど、ものすっごくいい役なんですよ。
それもやりたいって、役者の欲もあるんですね。
これは早替りでは出来ないんで、隼人君がオグリの時に僕が演じる、と。」


とお話ししてくださり。


これは、益々両パターン観たい…。


と心の中で思ったのでしたw






見所に関しては…。


「大スペクタクルもあります。
『ワンピース』以上に水浸しになると思いますw
あとは、馬に乗ったまま両花道での宙乗り。
ワンピースは皆で歌を歌いタンバリンでしたけど、今回は皆が踊りに踊るって言うくらい踊って、劇場を後にしてほしいな、と。
まさにエグザイルのような事になると思いますw
そう言う意味で…ほんと、わけのわからない芝居になると思いますw
ただ1つ言えることは、観て面白かった、楽しかったというものを作ります!!」


といった感じで。


スーパー歌舞伎について熱く語りながらも随所に冗談と言いますか…真顔で面白い事をおっしゃる猿之助さんに、会場の記者さん達は終始笑っていました爆笑






続いて隼人さんは…。


「オグリという作品は初演が平成3年という事で、私はまだ生まれていなかったものでございますから…w」


と話し、猿之助さん始め、会場からほっこりとした笑い照れ


「しかし、私の父は三代目猿之助さんのもとで20代の頃からずっと修行していたということで『ヤマトタケル』『オグリ』の話を小さい頃から伺っていました。
そんな中で、私がこのお役をつとめさせていただくということで、自分自身も驚いておりますし、有り難く思っています。」


とご挨拶。



(お互いの写真を見てるお2人)



そして、ご自身が演じる小栗判官という役について…。


「小栗判官というのは、荒くれ者の人達を束ねて道を示すというような役どころだと思うんですけれど。
僕にとってそういう方が猿之助兄さんじゃないかと思っております。
自分自身、歌舞伎の世界でこれからどういう風にしていったらいいんだろうと悩む時期…皆さんあるんですけど、そんな時に猿之助兄さんが道を示してくれて、ひっぱって下さったお陰で今の僕がある、と思っています。
まだまだ未熟ではございますが、精一杯力を注いでいきますのでどうぞ宜しくお願い致します。」


と、猿之助さんに対する想いも話してくださいました。


さらに、お父様の錦之助さんは隼人さんに対し…。


「自分(錦之助)と三代目猿之助さんの年齢差と、隼人と今の猿之助さんの年齢差は大体同じ位だから、自分が若い頃感じていた猿之助さんの偉大さと、隼人が感じている猿之助さんの偉大さは多分似ていると思う。
だから、近くにいて芝居作りだったり作品を作っていく過程や人間性だったり、色んなものを見て、見習って、少しでも近付けるように頑張ってこい。」


と、日頃から話しているんだそうですニコニコ






会見を通して、今回『オグリ』を上演するにあたっての強い想い、熱い気持ちは勿論、お2人のそれぞれに対する想いが聞けて、すごくステキな関係性だなぁ、と改めて思いましたニコニコ


そして。


三代目猿之助さんと錦之助さん。


そして、四代目猿之助さんと隼人さん。


さらに脚本家、演出、スタッフの方々が密に絡み合い共に作り上げていく事で。


新しいものを生み出しながらも。


こうやって歌舞伎は受け継いでいくんだなぁ、と。


なんだか感慨深くなりました。


その後行われた囲み取材では、猿之助さんの面白さがさらにパワーアップしていたのですが…。


長くなってしまったので、そちらはまた後日…。






長文お読みいただき有難うございました。