石巻市の【石ノ森萬画館】で働きながら、語り部としても活動する阿部任さんについて、お伝えさせていただきました。
2011年3月20日、石巻市で倒壊した家屋から9日ぶりに救出された阿部さんは、当時の事について…。
「僕の行動は失敗。地震後逃げることをせず、結果9日間閉じ込められました。色んな方にご迷惑をおかけしたのに、【奇跡の救出】といった形で報道される事に気恥ずかしさがありました。」
と話してくださいました。
阿部さんの救出を知った私は、確か…。
宮古市や陸前高田市などを取材していましたが、石巻市へ移動し。
阿部さんや祖父の寿美さん(当時80歳)が見つかった場所を取材しに行きました。
海から約1kmの所に建っていた自宅は、津波によって140mほど移動していて。
そこには、流されて押しつぶされた家屋が、バラバラになって山積みになっていました。
この状態で救出されたのは、本当に凄いことだ。
助かって、救出されて、本当に良かった。
と思ったことを覚えています。
加藤さんが今朝のスタジオで仰っていたように。
当時は、生死を分けると言われる72時間が過ぎ。
お2人が見つかった時は、【奇跡】【希望】といった形でシンボリックな存在として多く報道され。
「スッキリ」でも、そういった形でお伝えさせていただきましたが。
報道の在り方、というのも考えさせられるお話でもありました。
あの時のことは【奇跡の救出】ではなく【不幸中の幸い】。
と話す、阿部さん。
就職を機に石巻へ戻り。
故郷を離れてしまった人々に戻ってきてほしい。
多くの観光客の方に訪れてほしい。
石巻の活性化のために何かできることを。
ということで始めたことの1つが、語り部の活動。
これからも、石ノ森萬画館で働きながら語り部を続け。
皆さんに訪れてもらえるような企画も考えてみたいとのことでした。
(2018年9月頃)
(震災前)
(震災前)
ここ数年、石巻周辺では様々なイベントが企画され。
観光客も増えてきているそうです。
大きなものでいうと。
「ツール・ド・東北 」(今年は9月14日、15日)
や
石巻市の牡鹿半島を中心に開催される、アートと食、音楽の総合祭「リボーンアート・フェスティバル」(今年は8月3日~9月29日に開催)
などなど。
訪れることで町の活性化へ。
魅力いっぱいの石巻市へ。
そして東北へ、足を運びたいと思います!!
阿部さん、本当にありがとうございました。