葉桜を見納めにして伐られけり


久しぶりに通った神社の前で桜の木がなくなっていることに気づいた。

少し前、根元の幹から木屑(フラスというらしい、木屑と虫の排泄物が混ざっている)が見られたので、これは最近話題のクビアカツヤカミキリの仕業ではなかろうかと、市役所にメールをしたのだが、その結果として伐採という選択肢となったようだ。

もの寂しい神社だったが、春、桜が満開となると周りの雰囲気を一変させていた。それがなくなると、きっと来年の春は寂しいものになるだろう。


先月の株主総会で一人の先輩が退任された。

一緒に仕事をしたことはなかったが、三十代前半に工場の生産性改善チームの事務局を任された際、コンサルタントの先生と一緒に参加され議論をしたことがあった。といっても、僕などはまだ半人前で、先輩とコンサルの先生とのやりとりを聞き役に回るばかりだったが、先生も一目おいておられた先輩が輝いてみえ、こうありたいと憧れたものだ。

その後、その先輩は専務まで務められたが、衆目を集める実績をあげられたかといえば、どうだろうか?個人的には活躍のフィールドが違ったように思えた。適材適所とはなかなかいかない。勇退される身にまだ沸々と湧き上がるものがあるようにも思えるが。

お疲れ様でした。



伐られた桜