七草や母の正気の椀二杯

母の体調はあまり芳しくないようだ。

ただ今日から看護師の妹が大阪から実家に戻ったので少し安心ではある。

電話でか細い声を聞くと、つい十日ほど前に七草粥を作って茶碗二杯食べた、これで今年も健康で行けると、弾んだ声で話していた母を思い出した。

人の体調とは分からないものだ。


今日が母の満八十八歳の誕生日だ。

電話でおめでとう🎉と伝えはしたが、どちらかというと気を強く持たないと、と励まして終わった。

肩腰の痛みだから日にち薬だろうが、本人はもう余命いくばくもないと暗い声だ。妹がちょうど家に着いた時で、その瞬間、母の声に力が感じられた。



元気のない時には焼肉か鰻やろ。それは七十、八十の世代とは無縁だろうな。先日のひつまぶし。