この時は月がひとつに見えていました。



今は、ダブって見えます。



いつから二つに見えるようになったのでしょうか。



最近、月を見上げる機会がなかったので、まったく気づきませんでした。



毎日、見上げていたら、その変化にすぐ気づいていたもしれません。



昔から月を愛でて歌を詠んできた日本人。



月が二つに見えたら、悲しくなったでしょう。それとも目が悪くなる前に命を終える人が多かったでしょうか。



こうして年をとると、自分の中から少しずつ何かが失われていきます。



けれど意思があれば、まだ得るものもあるから、



だから、失ったものはもう悔やまない。