ごん狐、手袋を買いに、おぢいさんのランプ、赤い蝋燭、百姓の足・お坊さんの足など、新美南吉は子どもの頃から特に好きな童話作家でした。
1943年に29歳の若さで亡くなったとのことですが、あれらの作品は青年が書いたものだったのですね。そう思えば瑞々しくも感じます。
ちょっときっかけがあって、青空文庫で懐かしい作品をひと通り読み返してみましたが、子どもの時とは印象が違って、こんな作品だったのか、と驚くことも。
特に『おぢいさんのランプ』のなかで、おじいさんの
" 日本がすすんで、自分の古いしょうばいがお役に立たなくなったら、すっぱりそいつをすてるのだ。いつまでもきたなく古いしょうばいにかじりついていたり、自分のしょうばいがはやっていた昔の方がよかったといったり、世の中のすすんだことをうらんだり、そんな意気地いくじのねえことは決してしないということだ "
というセリフには胸を突かれました。
ランプが電灯に取って代わられた主人公の衝撃を子どもの頃は他人事に感じていましたが、20年後、30年後の社会の変化を想像することはできません。
私も自分のしょうばいが古くなったら、すっぱり捨てることができるか、どうか。