10月下旬、長野方面に向けてのんびりドライブをしながら、ふと野辺山駅から小海線に乗ってみよう、という気分になりました。


 
途中、国道の両脇の木々が、黄色や赤に色づいてきれいだったのです。
 


それで駅前の無料駐車場に車を止めて、構内に入ると、ちょうど観光列車が到着したところでした。
 


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観光列車が出ているなんて、ちょうど紅葉の一番いい時期ということですから、期待で胸が膨らみます。  



観光列車は予約でいっぱいということなので、1時間後の普通列車に乗ることにしました。



電車が止まると、一度に何十人も観光客が下車します。 



野辺山駅はJRで最高地点にある駅ということで有名ですが、降りたところで何もありません。ただ駅の正面、遠くに美しい八ヶ岳を望むことができます。
 


待っている間は駅前の売店で買い物をしたり、寒くてあまり食べたくもないのに観光気分でジャージー牛乳のソフトクリームを食べたり、



近くのコンビニでサンドイッチと飲み物など用意したりして、12時前の列車に乗り込みました。



駅員さんに聞くと、紅葉が楽しめるのは小海までの間ということで、往復で運賃は千円ほど、片道30分、6駅ほどの旅です。
 


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小海線は山の中の路線なのに、なぜか佐久海ノ口とか海尻とか海のつく駅名が多く、そんなところにもファンタジーを感じます。
 


電車は林や山の斜面すれすれに走ったり、
  


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いきなり川が現れたり、それなりに楽しめましたが、写真を撮るのに気をとられてあっという間に小海駅まで来てしまったので、



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駅でしばらく時間をつぶした後、   
 


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帰りはゆっくり景色を眺めようと、行きとは反対の進行方向右側の席に座りました。平日の午後で車内はガラガラです。
 


走り出すと驚いたことに、こちら側の方がずっと視野が開けて、景色がいいのです。
 


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時々、写真を撮るほかは、美しく色づいた山々や、
 


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眼下を流れる千曲川、



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すぐ目の前に迫る木々、


 
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広々とした農地など、   
 


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どれも目を開いて窓に顔を近づけて、子どものように見入りました。



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繰り返し見る夢の一つに、架空の路線の電車に乗って、架空の景色を見、架空の駅を乗り降りする、というのがありますが、



あまりに非日常な景色が車窓を流れていくので、
 


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自分は今、夢の中にいて、電車に乗って、外を眺めている、と思うと、ふっと不思議な感覚に陥りました。
 


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野辺山駅に着くと観光客たちが、"あー、来た、来た" みたいな顔をしてホームで大勢待っていました。



降りる人は少なかったので、一人ゆっくりとホームに降り立ち、そこで小さな旅は終わり。



現実に返ったのでした。