今年もフォーブス誌の日本の長者番付が発表された。トップ10は下記である。
2026年版「日本長者番付」トップ10
01位 孫 正義/800億ドル(約12兆7000億円)
02位 柳井 正/650億ドル(約10兆3000億円)
03位 滝崎武光/236億ドル(約3兆7600億円)
04位 佐治信忠/93億ドル(約1兆4800億円)
05位 関家一家/91億ドル(約1兆4500億円)
06位 重田康光/60億ドル(約9550億円)
07位 安田隆夫/47億ドル(約7480億円)
08位 毒島秀行/46億ドル(約7320億円)
09位 竹中統一/40億ドル(約6360億円)
10位 森 章/39億5000万ドル(約6290億円)
(出典:日本長者番付 2026)
それぞれ日本を代表する大企業の創業者である。孫さんと柳井さんは10兆円を超え、3位とダブルスコア以上で別格である。なお、集計方法が異なるためであるが、柳井一族は世界32位、孫さんは世界36位にランクしている。インド・中国・メキシコ・チリなどの新興国の大富豪もトップ50に食い込んできているが、かつて、大富豪ランキングで日本人が首位に輝き、上位を独占していた時代とは隔世の感がある。かつて世界随一の大富豪だったビルゲイツも第19位であり、新ビジネスが台頭し、新陳代謝していっていることがうかがえる。
ビリオネア(10億ドル長者;約1600億円以上の資産を有する大富豪)は、3332人のようである。「世界不平等レポート2026」によると、「上位0.001%(6万人未満の富裕層)が、世界人口全体の下位半数の資産の3倍を保有、そしてほぼ全地域で上位1%が下位90%を合わせた資産を上回る資産を持つ」そうであり、格差は巨大なものになっている。
フォーブス誌のランキングに載る資産10億ドル(1600億円)以上を有する者は世界でも最上位層の超富裕層であるが、これは別次元である。縁遠い存在からもう少し基準を落としてみてみよう。Capgemini社の基準だと、HNWI(富裕層)100万ドル以上(1.6億円以上)、VHNWI(上位富裕層)500万ドル以上(8億円以上)、UHNWI(超富裕層)3000万ドル以上(48億円以上)で分類しているが、世界のHNWI資産の人数は世界2530万人(世界の上位0.3%)だそうだ。1.6億円のHNWI(富裕層)でも世界の上澄みなのだ。
実際のところ、プライベートジェットを乗り回すような超大富豪にもなると、UHNWI(超富裕層)3000万ドル以上(48億円以上)のさらに上のビリオネアの世界になってくる。実際、欧州の大貴族の城ともなると維持費だけで年間1億円かかるともいわれるので、HNWI(富裕層)ではどうしようもない。プライベートジェットはホンダの小型機でも10億弱(維持は年間数千万円)なので、VHNWI(上位富裕層)でも保有は不可能である。大王製紙の創業家に生まれた井川意高が、「3桁億ないと裕福な生活は無理」(LINK)というのはそういうことである。その感覚でいうと、HNWI(富裕層)はせいぜい中流の上位(アッパーミドル)であり、VHNWI(上位富裕層)で上流の下位、UHNWI(超富裕層)で上流の中位程度だろうか。100億を超してくると、もはや使い切れない富の世界である。ただ一方で何も持たない層も増加しており、世界的に再び階級社会が到来している。日本も総中流だったのは今は昔。階級社会へと回帰しているように思われる。


