さて、仕事終わりにツィメルマンのピアノリサイタルへ行ってきた。場所はサントリーホール。
毎度ながら溜池山王駅内で迷う(;´∀`)
ツィメルマンはポーランド出身のピアニスト。ベートーヴェンコンクール優勝後、弱冠18歳でショパン国際ピアノコンクールに優勝し、時の人となった。誠実で真摯に音楽に向き合う精緻な演奏は、高い評価を得ており、フランスのレジオン・ドヌール勲章も受章するなど、名声をほしいままにしている。
プログラム
(前半)
シューベルト:4つの即興曲 Op.90, D 899
ドビュッシー:アラベスク第1番
ドビュッシー:月の光(ベルガマスク組曲より)
(後半)
プレリュード&Co(その仲間たち)~アーティスト・セレクション 16曲
前半はオーソドックスな構成だが、後半のプログラムが面白い。奏者によると、作曲家は連作として作曲していない限り、連続して引く必要はないという。ショパンのバラードやスケルツォを1~4番までまとめて演奏する必要はないというリヒテルの言説を引用し、また、東京の展覧会での体験(案内図等はなく鑑賞者が歩き回り探索していく)にも起因し、バッハから現在までの任意の曲を、真珠のネックレスのようにつなげることを思いついたという。すべての調を網羅する必要もないし、順番に並べる必要もない。決まりきったプログラムではなく、一緒に未知の体験をしてほしいという。
それにしても、初めて聞くが、演奏は、本当に一級品。長年にわたり聴衆を魅了してきたことがよくわかる。とにかく、音が透明でクリスタルのよう。どうしたらあんな音が出るのだろう。優しいタッチでふわっと音が響き、そして、煌びやかな音が降り注いでくる。静謐な大聖堂で、天使が舞い降りて、優しく歌っているような情景が浮かぶ。しかし、近寄りがたさはなく、どこかほっとする温もりがある。安定的な技巧、知的な解釈、豊かな音楽的感性、絶妙なペダリングからなる妙技である。
本当に素晴らしい演奏だった。
(追伸)
ただ冬の演奏会あるあるだが、曲の合間の咳払いがうるさすぎる。マナーを守ってほしいと思う。生理現象とはいえ、ハンカチで口を覆えばそんなに音しないですよね?響くようなゲホゲホ、ゴホゴホはさすがにマナー違反で取り締まってほしいですね。

