岸田首相は4日前の今月13日に内閣改造及び自民党役員人事を行ったが、毎日新聞(LINK)、日経新聞(LINK)、読売新聞(LINK)の調査で横ばいで、NHK調査(LINK)でやや上昇したが3ポイントの上昇でほぼ横ばいである。
それにしても、岸田首相は、本当にセンスがない人間である。
以前、福島県相馬市の子育て支援施設を視察した際に、子どもから首相になった理由を問われた際に、「こうなってほしいと思うことを先頭に立って実現する仕事をしたいと思った。日本で一番権限が大きい人なので首相を目指した」と答えたそうだ(LINK)。しかし、国民が求めているのは、「こうなってほしい」のヴィジョンであり中身である。それに岸田首相の返答では、「こうなってほしい」というのが、日本が今後こうなってほしいという話なのか、それとも別の私利私欲の話なのかすら分からない。「日本で一番権限が大きい人なので首相を目指した」ということで、単に権力欲だったように聞こえてしまう。政治家の答えとしては0点である。
さらに2019年のテレビ番組では、首相に就く前の岸田さんは、「首相になって何をやりたいか?」と問われて「人事」と答えたことがある(LINK)。彼は日本をどうしたいかではなく、単に権限を握って差配をすることにしか関心がないことが、言葉の節々によく表れていると思う。結局、岸田首相が政権についてやっているのは、増税
そして大臣には5人の女性を登用して話題性を図ったが、13日の記者会見では岸田首相は「女性ならではの感性や共感」という表現を用いてジェンダーバイアスの強さを露呈してしまった(LINK)。だいたい自民党女性局のパリ視察で炎上したのに、女性登用がなぜポジティブな反応になると思ったのか理解不能である、そして、話題性を狙って女性大臣を増やしたのに、副大臣・政務官では女性議員が0人になっており、チグハグさが目立つ。
適材適所の人事だった、そもそも女性議員は母数が少ないと説明しているが、前回11人いたのに今回は0人で、54人枠のポストで女性が0人というのは、自民党に適材の女性議員がいないと言っているようなものだし、副大臣や政務官には「女性ならではの感性や共感」は不要なのかということにもなり、説明と人事に整合性が取れない。
私は男性だから女性だからというジェンダーバイアスは嫌いであるし、女性だから登用という点には否定的だが、大臣枠で話題性で女性を増やしているのに、副大臣・政務官では女性議員が0人というと、明らかに女性0人は目立ってしまうので回避しようと思うものであり、それを平気でやってしまう点に、岸田首相の絶望的なセンスの無さが出ている。副大臣・政務官では女性議員が0人の説明として、女性議員の母数を問題にしているが、国会議員の女性の割合は1割程度だから、確率論的には54人中4~5人は女性でもおかしくない。そこがあえて0人で、適材適所の人事でこうなったと言えば、よほど与党には女性議員に適任者がいないのか、となってしまう。ここらへんに考えが及ばない点が、岸田首相の絶望的な感性の鈍さである。
次回選挙で与党の議席数が気になるところだ。日本維新の会の躍進や、国民民主党との連立内閣もあり得るかもしれない。今後の政治はなかなか波乱含みかもしれない。