この前行ってきた山形旅行2日目。2日目の最初の訪問地は山寺である。山寺とは立石寺のことで「閑かさや 岩にしみいる 蝉の声」という松尾芭蕉の句で有名な寺である。それにしても、夏に蝉の声がこだまするしんみりとした情景を堪能したくていったのだが、山寺だけあってかなり歩く必要があり、石段は1000段もあった。運動不足もたたり、汗もだくだくでそんな情緒を感じている余裕がなかったのが残念 ( ̄▽ ̄;)
根本中堂
頂上周辺からの景色。涼しい風が吹き抜ける。ほんと綺麗な眺め。
これが観たかった山寺の風景。ただ汗もダクダクで熱中症で倒れないか心配だった( ̄▽ ̄;)
さて、山寺の後は、ちょっと行って見たかった上山へ移動。
上山に行って知ったのだが、田んぼの真ん中にぽつんとあるタワマンで有名で、日本一安いタワマンの「スカイタワー41」って上山にあるんですね。
こちらは羽州の名城こと上山城からの景色。天守閣があるが、これは模擬天守閣らしい。上山藩の最後の藩主は松平信安であるが、彼は明治時代に華族制発足により3万石の元藩主として子爵を授爵し、華族(武家華族)となる。しかし、放蕩な生活を送り続けて散財したこともあり、爵位を没収されてしまう。華族から平民に戻って困ったのは彼の家族だ。財産を失って失意の中で身を寄せ合って生きていたが、悪い男に騙され、松平信安の3人の元子爵令嬢は、一人は新橋・赤坂周辺の芸妓、もう一人は女給・ダンサーに身を落とし、さらにもう一人は芸者置屋に売り飛ばされてしまう。長男は父親の放蕩癖を受け継いで勝手に家を飛び出して逮捕歴があるという。山形のかつての上山藩主・華族だった名門松平家はこうして没落の限りを尽くすのだった。わざわざ上山に来たのは、こんな逸話がある場所なのでちょっと来たかったという理由である。
こちらは武家の邸宅。現在、武家屋敷は4軒だけ残っているが70~80石程度の中級武士の家であるが、庭付きで立派。当時としては武士身分がそもそも高尚な身分だったので、中級といっても当時としてはそれなりの名家だったと想像される。
こちらは蟹仙洞。製糸業を経営していた長谷川謙三の個人のコレクションを展示している美術館。大正時代の建築で登録有形文化財だそうだが、もともと長谷川謙三が住んでいた家だそうだ。当時の豪商の豪邸建築もなかなかの見もの。ただ意外とマイナーなのか観光客は私一人だけでした。
晩御飯はすき焼き。米沢の老舗「登起波」の山形店。いやー、美味。店員さんも丁寧でGoodです。すき焼きであるが、隠し味に味噌を使用しており、独特のコクがある。そして、珍しくキクラゲを使用しており、コリコリとした食感がいいアクセントになっている。
まずは山形のスパークリング「嘉」。シャルドネ100%。新鮮な柑橘系果実のアロマ。ガス充填方式であるが泡立ちは綺麗。ただ熟成感はなく、フレッシュな感じでした。美味です。
二杯目は日本酒の「冽」。慶長2年(1597年)創業の酒蔵で、米沢藩上杉謙信家御用蔵だったそうだ。シャープでドライ。味の濃いすきやきに絶妙にマッチしている。