Bunkamuraが再開発の影響で休業したが、映画館ル・シネマは移転して、渋谷宮下前に移動して事業を再開している。旧渋谷TOEI跡地の場所である。「マギー・チャン レトロスペクティブ」という特集で、観たかった映画「宋家の三姉妹」が上映されていたので観てきた。それにしても渋谷東急百貨店横にあったときと比べると、やはり雑居ビルなだけあってエレベーターでご一緒する方の雰囲気が全然違いますね( ̄▽ ̄;)。私は以前のハイソな雰囲気が好きだった。。

 

 

さて本作は近代中国史に大きな影響を与えた宋靄齢・宋慶齢・宋美齢の宋氏三姉妹を描いた1997年制作の香港・日本合作の伝記映画である。三姉妹は、印刷業から財を成した浙江財閥(金融王)の一人で、孫文の辛亥革命を支援した宋嘉澍の娘である(六人兄妹であるが三姉妹に焦点が当てられている)。三姉妹はそれぞれ中国近代において重要な役割を果たした孫文・孔祥熙・蔣介石と結婚しており、中国近代史において重要な役割を持った姉妹である。

映画「ラストエンペラー」は、清王朝の崩壊を最後の皇帝である溥儀の立場から描いていたが、本作は孫文や蔣介石など革命を推進した側の立場から、中国近代を垣間見ることができる。日中戦争後はかなり端折り気味で、もう少し前半を短縮して日中から文化大革命までを描き込んでも良かったのではないかと思う。

1997年とそこまで古くは無いはずだが、音声や演出などに古めかしさを感じる。映画というよりテレビドラマのクオリティ。とはいえ、意外と良作なので中国近代史に興味がある人にはオススメしたい。

それにしてもマギー・チャン目当てだったが、「クレイジーリッチ」や「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で有名になったミシェル・ヨーの若いところが観れて眼福。宋慶齢役のヴィヴィアン・ウーは映画「ラストエンペラー」の文繡役。豪華な出演陣にも注目である。
 
★ 3.6 / 5.0
 
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それにしても渋谷は様変わりしたよね。私の学生の頃(もう10年近く前)だとほんと渋谷ヒカリエぐらいしかなかったけど。それにしてもほんと渋谷は外国人が多くて「ここ日本だよね?」ってなってしまう。