韓国の2021年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと見込まれる子どもの数)は0・81(暫定値)で、1970年に統計を取り始めてから最も低かった。韓国統計庁が23日発表した。前年の0・84からさらに下がり、1を下回るのは4年連続。経済協力開発機構(OECD)加盟国で1を下回るのは韓国だけで、日本の1・34(20年)と比べても異例の低い水準だ。- 朝日新聞
ウクライナ情勢のニュースで記事にし忘れていたが、韓国の2021年の出生率が発表された。韓国は出生率が雪崩を打ったように落ち込んでいるが、2020年にOECD諸国で最低の0.84を記録したが、さらに低下し2021年の合計特殊出生率は0.81だったという。来年はコロナの影響も直撃するのでほぼ確実に0.8を割り込むだろう。出生率0.8というのはどういうことかというと、単純計算だと、ある世代の次の世代が40%に減少し、その次はさらに40%減るので、2世代を経ると16%まで世代規模が減少するという計算である。日本の出生率も低いが1.36(2020年)であるので、6割に満たない水準である。
このまま韓国は出生率が下がり続ける予測で、2025年には0.52まで下がるという予測もある。仮に0.52まで下がった場合だが、ある世代から2世代を経ると世代規模が6%まで縮減するので、社会の維持が困難になる。韓国の統計庁の悲観的な予測だと、2070年には3153万人にまで減る予測であるが、すでにこの悲観的な予測を上回るスピードで少子化が進んでいるので、2070年には人口は3000万人を割る可能性も高い。いまから50年で人口が4割に相当する2000万人以上が減る。
韓国では大統領選期間中であるが、日本に対して批判的な与党「共に民主党」の李在明候補は、「韓国を世界五大強国にする」と主張しているが、上記の人口予測をみれば明らかであるが、実現は不可能である。韓国の国力は現在がピークである。The LANCET誌の「Fertility, mortality, migration, and population scenarios for 195 countries and territories from 2017 to 2100: a forecasting analysis for the Global Burden of Disease Study」によると、日本の経済力は2050~2100年でも世界4位を維持する。韓国は2030年に15位に転落し、2100年には20位に転落する。
現在進行形のウクライナ戦争をみても分かるが、国際社会は不確実性があるので政治の影響を大きく受ける経済の予測は難しい。ロシアはBRICSともてはやされたが、資源依存の経済は変わっておらず、さらにジョージア・クリミア・ウクライナ問題で経済制裁を受けており、これ以上の成長は絶望的である。東南アジアはこれから経済成長するといわれてきたが、ミャンマーでクーデターが起きると予測した人はいない。一方で、人口の予測は経済予測よりは精度が高い。韓国の超少子化による影響はボディブローのように徐々に弱体化させる。日本もピークを過ぎた老体国家であるが、それを上回るスピードで韓国では少子高齢化が進むことは確実なのだ。
