ワンキャリアというところが東大・京大生の人気企業ランキングを発表している。2022年度卒の人気企業が次の通りである。意外なのはTOP6がコンサルという点だ。トップ20までみても11社と半数がコンサルである。戦略系のBIG3、会計事務所系のBIG4と呼ばれるコンサルが入っている。総合商社も上位にいるが、やはり外資系が目立つ。

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ちなみに、自分も上記のTOP 50社のどこかにいるが、たしかに新卒は東大卒が一番多い。その次が早慶で、次いで京大・東工大・一橋がきて、それに次ぐのが海外大学勢。海外大はバラバラだが、米国・英国の大学が多い。あとは、稀にその他の難関国立(地方帝大・横国・筑波)や難関私立(上智・明治・青学・立教・中央・同志社)あたりからの採用が各グループ1名いるかどうかという感じ。

 

なぜこんなにコンサルが人気なのだろう。ざっと次のような感じだろうか。

① コンサルはエリートというイメージが強いので高学歴に好まれやすい。

② オフィスは都心部で綺麗な場合が多い。メガバン・メーカー入って地方に飛ばされるようなリスクはない。

③ 新卒から即戦力で成長スピードが速いし、様々な汎用的な技能を身に着けられる。

④ 給与水準が高い。

⑤ 転職ときもコンサルの経歴は有利。

⑥ 外資系コンサルであればグローバルな感覚が養われる。

というところだろうか。

 

日本企業は、若手の時は、「労働量>>給与」だが、年配になると「給与>>労働量」になり、一生涯働いて労働量と給与が釣り合うようになっている。問題なのは終身雇用の日本企業にいても、会社がつぶれると若手のとき薄給で頑張ってもリターンがなく、労働力分が損になる。最近は大手も倒産するので年功賃金だと損する可能性が従来より高くなっている。おまけに日本企業だと若手は雑務が多くて汎用的なスキルも経験も積めない。それに比べるとコンサルは給与も高く働いた分が評価されるし、様々なプロジェクトに関わるので経験もつめるので魅力的だと思う。一方で生き残りは厳しいし、使えないならプロジェクトからリリースされて干される。生き残れる自信がある人が集まるので、コンサル業界は高学歴層が必然的に多くなる。

 

コンサルといっても、例えば、アクセンチュアはIT色が強くて、新卒で入っても多くはSEとかに回される。友達がアクセンチュアにいるが、文系出身だがSE職で頑張っている - 今はプロジェクト管理が主らしい。院時代の友達もコンサルに入った奴がいるが、彼はSEにまわされて、思っていた仕事と違うといって転職していた。コンサルといっても、会社によってはかなりIT系に回される人が多いのは実態として知っておくべきだと思う。総合ファームといっても、IT系の案件は多いはずなので、とりあえず、コンサルにいけば理想のコンサルの仕事ができると思うのは結構危ないと思う。ただIT系は人材不足なので、ITに強くなるのは結構生き残り戦略としてはいいと思う。あと、外資系は英語できればかなり強い。

 

コロナの影響でコンサルも影響を受けているので、ますます入社難易度は上がるだろう。ただコンサルは転職組も多いので(かくいう私もミドルバックオフィスの転職組)、新卒で入れなくても英語力やスキルを磨いて転職でコンサルを目指すのもありだと思う。