自民党の稲田朋美政調会長は27日、川崎市の中1男子殺害事件で18歳の少年らが逮捕されたことに関し、少年法改正が今後の検討課題になり得るとの認識を示した。「少年事件が非常に凶悪化しており、犯罪を予防する観点から、少年法が今の在り方でいいのか課題になる」と国会内で記者団に述べた。

http://news.livedoor.com/article/detail/9832863/


弁護士でもある、自民党の政調会長の稲田氏が「少年事件が凶悪化している」などと発言したことが一部ネットで話題になっている。なぜなら少年犯罪は昭和30年頃に比較すると、激減しているというのが統計的な事実であるからである。


詳しくは、「少年犯罪データベース」に載っている。
http://kangaeru.s59.xrea.com/
例えば、野田元首相が自らが理想とする時代として引き合いに出した「三丁目の夕日」の時代、昭和30年代はどうだろう。昭和30年の1月上旬にはどんな犯罪があっただろう。1/1、国立大の秋田大学の学生らが18歳を強姦、万引きも繰り返していた。1/3、足立区で無職17歳が18歳を刺傷。1/4、茨城県で19歳が祖父母を殺人未遂、同日、少年18歳が父親をナイフで傷害、12歳が友人宅に連続放火。1/8、オートバイを買ってもらえなかった19歳少年が嫌がらせのために自殺、1/9、19歳無職が自宅に放火。1/11、18歳がパチンコ屋で客を傷害致死させる。1/12、中3ら6人が窃盗と集団リンチで逮捕。犯行内容を現代で起きているものと比較して、現代の若者が凶悪化しているなどとは言えまい。戦場帰りの精神不安定な人もまだ多数いたし、病気も多いし、部落差別なども残っていたし、貧しかった時代である。良い時代であったわけがない。


凶悪犯罪の人口当たりの発生率をグラフ化すると、2000年頃に上昇傾向を示すが、これは警察庁が受理の方針を変更したため、強盗の認知件数が増えたからであるが、その後、また沈静化している;おそらく検挙率が下がって批判されたので受理の方針を戻したのだろう。こうしたカウントの違いによる影響を受けない、暗数の少ない犯罪である殺人・放火・傷害致死などで推移をみると、一貫して1960~70年頃のピークを境に、一貫して減少傾向である。稲田氏はこの事実を知っているのだろうか。知らないとすれば勉強不足だし、知っていて発言しているのであれば、嘘を流布していることになる。学校教育に必要なのは、道徳などではなく、データを検索し読み取る、IT教育であると思う。