ツイッターで「めいろま」で、有名な谷本真由美さん。以前に古市とかいう若手社会学者とツイッター上で議論してて知っていたのですが、ネットで記事も書いているのですね(http://wirelesswire.jp/london_wave/ )。ちなみに、私はツイッターしてないので、まとめサイトを読んだ限りですが。谷本さんは、米国のシラキュース大で、情報管理と国際関係の修士号取得されていて、ソフトバンクやNTT系列の企業を経て、イタリアにある国連機関(FAO)に勤務。その後、帰国後にロンドンに移住されているそうです。夫はロンドン大の教授をされているそうです。著書も数冊。辛辣なんですが、個人的には好きです。


◎ 気になった記事など


(1) 「日本女のお花畑スイーツドリーミング脳を実感するのは、在イタリア日本領事館。あそこには、毎日毎日 犯罪被害者になったり、ビザ更新意味不明あたし英語もイタリア語もわかりません。でも留学しちゃったの助けて、な方が大勢やってくるのです…。イタリア国ビザは日本の役所管轄じゃないのに…。」twitterより


(2)「日本女性の海外ドリーミングなスイーツお花畑脳は、どうにかなんないんですかね。あのバカファッション雑誌に書いてある海外情報をホントに信じてんの。なんであんなバカなのか。男は冷静なんだけど。」twitterより


(3) 愛国心やキャリアアップ系の本を「愛国ポルノ」「キャリアポルノ」と表現。


(4) 記事「プア充で幸せという幻想をふりまくプッシャーは林檎の夢を見るか」
一読の価値あり。最近の「貧乏でも充実」(プア充)を一刀両断。こういう夢物語を販売する人は、ドラッグのプッシャー(売人)だと指摘。プッシャーは金持ちばっか。林檎マークの電脳を持ち歩き、腕は舶来品の時計がキラリ。都心に住んでいますが、ご自分が推奨する田舎に住んでいる人は一人もおりません。田舎だとネットが繋がらないし、舶来品の時計の価値がわかる人がいません。
http://wirelesswire.jp/london_wave/201312300133.html


(5) 記事「欧州の組織はなぜ従業員を丁重に扱うのか」
労働関連の記事も多いですね。一読の価値があると思います。
http://wirelesswire.jp/london_wave/201312210811.html


(1)(2)のやつは海外で日本女性が事件に遭ったニュースを目にしてのツイート。スイーツ脳は日本人、女性だけに限らないですけどね。学部の時は、途上国行って、露店で食べたらお腹を壊して入院とか結構聞きました。あれも「良い思い出」ってことになるんでしょうが、変な病気にかかって死んだらどうすんの。スイーツ系の雑誌はバックパッカーの良いところしか書いてないけど、それなりにリスクも書かないとダメだと思います。アメブロでバックパッカーの様子をUPしてた夫婦が、ボリビアで死亡したのは3年ほど前。マラリアだったそうです。日本も昭和30年代は日本人の4割に寄生虫がいたのですが、今でこそ衛生状態が改善して良くなりましたが、途上国はまだまだ虫とか変な病気とか残ってます。あと、これはインターン生でしたが、2年前にルーマニアで女子大生が強姦されて殺されてしまいました。窃盗レベルであれば、日常茶飯事だと思います。友達もパスポート盗られてましたし。


(3)これは良い表現。愛国だとか、キャリアアップとかって、ボードリヤールのいう記号的消費。バックパッカーも、大変なことを経ながらも途上国に行きましたっていう物語消費。物語を消費して、自己満足に浸るっていう点ではポルノですね。言い得て妙です。


(4)タイトルがいいですね。「林檎」って、Apple社のことだったんですね。貧しくても幸せとか絶対嘘。ちょっと前はスウェーデンが信仰の対象だったけど、あそこはすぐにクビ切れる競争社会だからね。セーフティネットがちゃんとしてるだけで。最近はブータンに信仰対象が移り変わり、貧しくても幸せ、って言説が流布されてるけど、ブータンは90年代初頭にネパール系のブータン人への不当逮捕・拷問・リンチ・レイプが頻発して、10万人以上の難民出してるから。都合の悪い人国の外に追い出せば、そりゃ幸福度も上がるでしょう。識字率半分いかない国の調査が信憑性あるかも疑問


(5)日本の労働環境の非効率性は有名。会社が好きな日本人は米国の半分以下。脳内お花畑スイーツ保守主義者(今度からこの表現を使おっと)は、昔の日本人は会社のために働いて一生を会社に捧げ~って言い出すけど、昔といっても戦前の労働市場はとっても流動的。終身雇用とかは、高度成長の大企業の文化。3年以内の若者離職率も長らく変わってない。最近問題化しているのは、少子化の影響で昔みたいに代替人員が豊富ではなく労働不足が起きてるから。日本の非効率性は労働人口がたくさんいたから可能だったわけで、早大教授の原田泰さんのいうように、今後は生産性の低い部門が淘汰されたり、業務の効率化が起きて、労働状況は改善するでしょう。すでに労働者を馬鹿にした環境だった、ワタミ・ゼンショーは人手不足が深刻化してるし。労働者を酷使する企業文化は今後淘汰されるでしょう。経済合理性の上に文化も成り立っているのです。