アゴラで興味深い記事を発見。1カ月の賃料でみると、池袋は1坪当たり約2万9000円になり、渋谷の2万6000円弱を上回ったそうです。三大副都心では、新宿・渋谷にやや存在感に欠ける都市だった池袋ですが、副都心線の開通などで非常に便利になり、また西口の再開発などで徐々に綺麗になってきています。東京芸術劇場もリニューアルし、エチカも出来てとても住みやすい都市になりました。住んで良かった街ランキングでも、実のこと、池袋は例年4~5位に位置しています。東口には日本最大の書店もあり、駅周辺には大規模電化製品店やアパレルショップなどもあり買い物にも困らないです。
ただ、上記の記事の筆者は渋谷の没落と池袋の台頭を指摘していますが、あくまでも賃貸の話であって、それを都市の隆盛と衰退に直接結び付けられるのかというとやや疑問です。やはり世界的な知名度では渋谷が圧倒的で、南青山・原宿などとの回遊性を考えると、やはり観光地としては渋谷が圧倒的に優位だと思います。明治神宮やスクランブル交差点などの観光スポットも池袋周辺にはありません。上記記事で渋谷駅の問題を指摘していますが(たしかにいまは工事中で迷路みたいになっている)、今後十数年かけて改造予定で、今後利便性は向上すると思われます。「ヒカリエ」も完成し、200m級のビルの建設も控えており、渋谷の賃貸価格の一時的な逆転から渋谷の凋落を指摘するのは、言い過ぎでしょう。IT企業の集積、外資系企業の誘致などでビジネス街としての地位を模索しており、渋谷に懸念材料はないと、個人的に思います。