
シルバーバーチなど高級霊の語った霊界通信をもとに、死んだらどうなるのかを解説していきます。
人間は臨終の際には睡眠状態に入り、気が付くと霊界の「中間層」と呼ばれる場所に移動しています。その中間層で一生を振り返りレビューするという作業を経て、幽界という霊界に上がるまでの一時滞在的な場所に向かいます。
幽界の話は今回が最後です。幽界に滞在し続けると、やがて心境の変化が訪れます。赤字はシルバーバーチの言葉です。
「いったん物質のベールをくぐり抜けて霊界入りし霊的生活に慣れてくると、つまりあなたを地上に縛り付けていた絆が切れたことを認識すると、進歩しようとする欲求、内部に渦巻く神性を開発しようとする欲求が加速されます。
いつどこにいても、修行次第で自分をいっそう役立てることを可能にしてくれる資質を開発しようとします」
【解説】物質である肉体を失うと直観力が活発になり、人生において何が重要であるのかが鋭く悟れるようになります。
霊界では人間にとって霊性の開発が一番重要と言われています。そのような霊界の真相を知った人間は、やがて地上そっくりで欲しい物が何でも手に入る幽界の環境に飽きが来るようになり、さらに自分の能力を開発し、他人の役に立てたいと欲するようになります。
このような心境になると、仮滞在の場である幽界から本来の活動場所である霊界へと移動することになります。
――いずれは幽体を脱ぎ棄てる時期がくるわけですが、それも”死”ですか。
「そうです。肉体が役目を終えて棄て去られるのと同じです」
――われわれは何度も死ぬわけですね。
「そうなります。が、それは有難いことなのですよ。進歩していることを意味するからです」
地上では肉体を持ち、幽界では幽体という身体を持ち、霊界では霊体という身体を持つ
【解説】幽界から霊界へ移動の際は幽体という、幽界で使用していた身体を脱ぎ捨て、霊体となって霊界へ移動すると言われています。
分かりにくいかもしれませんが、ちょうど死亡の際に魂が肉体から抜け出るように、霊体が幽体から抜け出します。
蛇が脱皮するように、それぞれの界ではそれぞれの界に見合った身体を持つことになります。それが「死」と呼ばれるものとなります。
――幽体の寿命はどうなっているのでしょうか。死後は幽体で生活するわけですが、どのくらいの期間もつのでしょうか。
「それは地上の年数でかぞえるわけにはいきません。肉体が老いていくのとは違って、霊的向上に伴って生じる変化だからです。
あなたには沢山の身体が具わっています。それらを幽体だのエーテル体だの霊体だのと呼んでおられるのですが、あなたはそのうちのいずれか、つまりそれまでに到達した霊的進化のレベルの自我を表現するのに似合ったものを使用します。
そしてさらに進化すると、昆虫が脱皮するようにそれを脱ぎ棄てます。つまりあなたは常にその時点での霊格にふさわしい身体で自我を表現しているわけです。死後の身体はそういう過程をたどります。それが無限に続くのです」
【解説】人間は霊性が向上して違う界層へ移動するたびに、新しい身体を身にまといます。
それが「あなたには沢山の身体が具わっています」という意味です。界層を上がるたびに古い身体を捨て、新しい身体を使用するという行程を経験することになります。
次回からは霊界についてです。
『シルバーバーチの霊訓』(8)、4章 質問に答える(二)-死後の生活、
『シルバーバーチの霊訓』(8)、7章 愛すべき仲間たち-動物