文豪(夏目漱石)の小説名を拝借しましたが、記事内容はただの雑記です。(^_^;)
お彼岸に関東地方の実家へ帰省したのですが、庭の草木は未だ冬眠中。写真の福寿草をはじめ、水仙、モクレン、沈丁花、すべてツボミのままでした。
庭ではカタクリの紫の花だけがひっそり咲いていました。カタクリは地中の球根が5~6年育たないと開花しない気難しさがあります。
花(華)のない写真で恐縮ですが、帰ったついでに蔵をガサゴソと探索してきました。昭和10年代初頭の雑誌を見つけたので、後日載せたいと思います。
公園に行きましたが、やはり花はほとんど咲いていませんね。桜もまだ堅いツボミでした。
で、戦前の雑誌の続きですが、昭和10年頃は現在から見ると、飢饉だのクーデターだの、暗~い時代に見えますよね?
でも雑誌の内容を見ると川柳や笑い話など、お笑い系の話も随分載っていて、当時の人々もごく普通に暮らしていたんだな、という生活ぶりが垣間見えます。
結局「戦前は暗い時代」というのも、後世から後付けされたイメージなんですよね。当時の昭和10年頃に生きた人々は、現在進行形の世界にいるのだから、暗いも何も思ってなかったわけです。
「昔はよかった」という人もいますが、当時のイラストで見ると洗濯はタライで手洗い、冷蔵庫はなし、煮炊きはカマド、暖房は火鉢という生活です。
これを見ても、多分戦前の人々は煩雑な日常生活に忙殺され、現代人のように余暇に費やす時間など、ほとんど無いに等しかったのではないでしょうか。
冬枯れの静寂な風景が好きです。
麦のみどりをついと出て
ついともどれば雪がふり
冬のながさの草雲雀(くさひばり)
あくびをすれば
木の芽吹く
『木の芽』、室生犀星