
シルバーバーチなど高級霊の語った霊界通信をもとに、死んだらどうなるのかを解説していきます。
前回は肉体と幽体を結ぶ紐(シルバーコード)が切れると、人間は完全に死亡し蘇生することは二度とない、という話でした。
今回は、そのシルバーコードが切れる直前の詳細を描写した部分をピックアップしました。以下の文はアラン・カルデックの『霊の書』からです。

(アラン・カルデック)
――魂が肉体から分離する時は苦痛を伴いますか。
(高級霊)
「苦痛はありません。死の瞬間よりも、むしろ死に至るまでの人生の方が遥かに苦痛を伴います。死に際して魂自身は肉体に生じている変化を意識しないものです。
それどころか、言うなれば“国外追放の刑期”を終える時がいよいよ近づいたことを自覚して、魂自身は嬉しさでわくわくしていることがよくあります」
【解説】死自体には苦痛はありません。ここではまだ出していませんが、死亡する前後は通常、意識不明の睡眠状態へと入っていきます。
――分離の現象はどのようにして行われるのでしょうか。
「魂をつなぎ止めていた絆(玉の緒(シルバーコード))が切れ、肉体から離れて行きます」
――それは突然、そして一瞬の間に行われるのでしょうか。生と死とを分ける明確な線があるのでしょうか。
「いえ、魂は少しずつ分離します。カゴが開けられて小鳥がぱっと飛んで出て行くような調子で、霊が肉体から急に去って行くのではありません。
生と死との境を行ったり来たりしながら、霊は少しずつ肉体との絆を緩めていきます。一気に切断するのではありません」
【解説】死亡の際もシルバーコード(紐)が突然切れるのではなく、徐々に緩んで緩やかに分離する行程をたどります。地上世界から見ると、傍目には少しずつ衰弱していく状態となります。
――死の現象の最中に霊がこれから帰って行く霊の世界を垣間見ることはありますか。
「霊は、肉体につなぎ止められてきた絆が緩んでいくのを感じると、その分離現象を促進して一刻も早く完了させようとするものです。
その際、すでに物的束縛から幾分か脱していますから、これから入って行く霊的世界が眼前に広がり、それを楽しく眺めていることがあります」
【解説】魂が肉体の中に閉じ込められている地上での人生は、実は窮屈なもので、魂はいつも無意識のうちに肉体から出たがっているものだと、シルバーバーチなどの高級霊たちは述べています。
死とは、束縛からの解放であり、喜ばしいものであるというのが霊界からの一致した意見です。
死の間際になるとそれだけ距離的に霊界にも近くなりますから、地上にいながら美しい霊界の様子が目に写る場合もあります。
死の直前、「素晴らしい景色が見える」と言いながら息を引き取る臨終者の報告も聞くことがありますが、そのケースになります。
『霊の書』、第2部 霊の世界、3章 霊界への帰還、〈魂と肉体の分離〉