
北方領土とソチオリンピック関連の後編、佐藤優氏の解説です。
【動画】『くにまるジャパン』01/31、1-2〈佐藤優〉日本とロシア(08:32)
http://www.youtube.com/watch?v=icR-G_MBo00
アナウンサー:2月7日のソチオリンピックの開催式に安倍さん(首相)が出ます。で、今年中ですか、暮れ辺りにプーチンさん訪日という話ですが。
佐藤:ですからその時には一つの山になりますね。
ア:2月7日、安倍さんが開会式に出席するという事に対する、それは感謝の意ということなんですか?プーチンさんの訪日は。
佐藤:それは大きいです。要するに今、ロシアは鬼門みたいになってみんな行かないですからね。
ア:開会式はアメリカももちろん、トップはいかないし。
佐藤:人権問題が一つあるんですけどね、あれ口実ですね。本当の事言いましょうか?怖いんです。自爆テロをどうやって防ぐかと。自爆テロっていうのは防ぐの非常に難しいんですね。
プーチンは今皆殺し作戦って形で、疑わしい奴はみんな殺すっていう形でやってると。しかし本気で観客に紛れてきて、最近よーくできたプラスチック爆弾ありますからね。そういうのを湿布みたいにして貼ってきたら、本当に見つかるのか怖いと。みんな命が惜しいから行かないんですよ。
そういう状況の中で、ベラルーシのレカシェンコ大統領とかですね、なんか違和感のある人ばっかりなんですよ、来るのは。ロシアと付き合わないと面倒くさいと。
そこのとこに、主要国で安倍さんだけ行くと目立つわけで、命がけで来たと思ってるわけですよね、ロシアの方は。
日本の方は、その辺分かっていてリスクを負って行っているのか、情報が不十分で安倍さんが、あそこは怖いんだという事に気付いてないのかよく分かんないですけどね。(笑)
でもいずれにせよ命がけで行くことになるわけですよ。それは高く買いますよね。やっぱり命がけの外交やっていると、それは間違いないです。
ソチオリンピック競技場周辺は危険地帯。「十分注意してください」「渡航の延期をお勧めします」「安全な場所に避難することをお勧めします」という地域に囲まれている。
ア:でもソチに行って命がけの外交をやって、当然日本としては大きな成果、お土産欲しいですよね。ここで当然プーチンさんとの会談はあるわけですよね。
佐藤:プーチンとの会談はあるんですけど、そこは短時間ですから要するに、いつ来るよ、っていう日程を大体出すんじゃないですかね。
ただここでね、もう少し思い切ったことを日本からやればいいと思うんですよ。国後島か択捉島で首脳会談すればいいと思う、北方四島で。
そうすれば日本の立場もロシアの立場も犯さないってことだから、あそこの所は特別な地域だってことを世界に示すことができる。
ロシアでも、メドベージェフ首相、前大統領、或いはこのモログロフのおっさんとか、こういう連中っていうのがどんどん日本を封じ込めて、戦後の現実は変えられない、0島だったら受けてやるとやってる時に、プーチンが国後島なり択捉島なり行って、安倍さんと会うってことになれば、ここは係争地なんだと、こういうふうになるんで、北方領土問題に関していい加減なことはできないとなるんで、僕はこれをやったらいいと思うんですよね。