
こちらでは幽霊に関する細かい質問を扱っていくことにします。引用は高級霊の霊界通信、『霊媒の書』からです。
――霊を見たと言う人は肉眼で見ているのでしょうか。
「自分ではそう思うでしょう。が、実際は霊視力で見ています。目を閉じても見えるはずです」
【解説】霊が見える人は霊視能力がある人ですが、これと同様に霊は見えないが聞こえるという霊聴力、霊の気配を感じるだけという霊感力を持つ人もいます。これらの人ももし霊聴力があれば、耳を塞いでも霊の声が聞こえるはずです。
――幽霊が大てい夜に出現するのはなぜでしょうか。静けさや暗さが何か想像力に影響を及ぼすからでしょうか。
「それは星が夜の方がよく見えて昼間は見えないのと同じです。昼間の太陽の光がうっすらとした霊の姿をかき消してしまうから見えないまでです。
“夜”という時間帯に特別の意味があるかに考えるのは間違いです。幽霊を見たという人の話を総合してみられるとよろしい。大半が昼間に見ているはずです」
【解説】幽霊はエクトプラズムという、もともと白く見える半物質状態の要素で出来上がっています。
ですから幽霊が夜現れるという定説は、闇に幽霊の白さが目立って見えるため、目撃しやすいという理由で出来あがったのではないでしょうか。霊は実際には昼夜関係なく出現します。
――“鬼火”とか“キツネ火”とか呼ばれているものが魂または霊の仕業だという説がありますが、いかがでしょうか。
「ただの迷信にすぎません。無知の産物と言ってもよいでしょう。鬼火が発生する原因はすでに明らかになっているはずです」(燐と水素が化合して発する青白い炎――訳者)
【解説】いわゆる「人魂」のことですが、高級霊は人魂とは霊現象ではないと述べています。人魂がどのように発生するかは現在の科学でも諸説あるのですが、詳細は以下をご参照ください。
【人魂】(ウィキペディア)
――霊は廃墟のような場所を好むという言い伝えがありますが、これには何か根拠があるのでしょうか。
「ありません。そういう場所へ行くことはありますが、特にそういう場所を好むからではありません。どこへでも赴きます。
そういう言い伝えが生じたのは、廃墟のような場所に漂う哀愁や悲壮感が人間の想像力をかき立てて、霊がさまよっているかに感じるからでしょう。
人間の恐怖心は木の陰を幽霊と思わせ、動物の鳴き声や風の音を幽霊のうめき声と思わせることがよくあるではありませんか。霊はどちらかといえば寂しい場所よりも賑(にぎ)やかな場所の方を好みます」
【解説】よく廃墟が心霊スポットとして肝試しに好まれますが、実際にはわざわざ辺鄙な場所に行かなくとも、霊は至る場所に存在します。
霊は寂しい場所よりも、都会などの雑踏を好むという話も霊感のある方から聞くことがあります。これは人が多いだけ、また憑きやすい人間も見つけやすいという事なのかもしれません。
『霊媒の書』、第2部 本論、6章 物質化現象
『霊媒の書』、第2部 本論、9章 霊が好む場所・出やすい時刻