
こちらではシルバーバーチをはじめとする、高級霊が語った自然の摂理(この世の目に見えない法則)や、霊界(死後の世界)についてご紹介しています。
現在は幽霊についての特集を6回シリーズでご紹介していますが、今回は4回目の(3)「想念霊」です。
(3)想念霊
(4)分身霊
(5)生霊(いきりょう)
最初に述べておきたいのは、霊界から見た場合、思念には実体があるということです。つまり形あるものとして思念は実在します。
(シルバーバーチ)
「いいですか、思念というのはこちら(霊界)では実体があるのです。私は今あなたという人物を見ておりますが、あなたの肉体は見えておりません。霊媒(バーバネル)の目で見れば見えるのでしょうけど。
私たち(霊)にとっては思念こそ実体があるのです。あなたの肉体は薄ぼんやりとしか見えません。あなたからの思念が発せられると、それが実体をもって見えます」
【解説】地上からは物質は見えますが、霊や思念は見えません。反対に、霊界から見た場合、霊や思念は目に見える実在物ですが、地上の物質は高級霊の場合よく見えません。(低級霊・地縛霊は物質界に近いので、物質が良く見える場合がある)
地上ではただ「XXが欲しい」と考えているだけでは手に入りません。労働する→収入を得る→お金で物を購入という過程を経なければなりません。しかし霊界では、物を手に入れる過程をスキップして、考えた物が即座に目の前に現れます。
以下に霊界ではどのようにして物を手に入れるのか、という霊界通信での事例を挙げておきます。
(霊界に住むローズ)
「私は、(生前)お茶を飲むのが大好きな人間でした。そして今でも好んでお茶を飲んでいます。皆さんは、どこからそのお茶を手に入れるのかと考えられるでしょう。どこからそのお茶はくるのだろうか、そのお茶は当然こちらの世界でつくられたに違いないと思っていらっしゃるでしょう」
(地上の質問者:ウッズ)
「どのようにしてお茶を手に入れるのですか? お茶を飲みたいと思うと、それが手に入るのですか?」
(霊界に住むローズ)
「不思議なことですが、私もよく分からないのです。台所へ行くわけでもなく、ヤカンを置くわけでもなく、自分でお茶を入れるわけでもありません。しかし私がお茶を飲みたいと思うと、すでにそれが目の前にあるのです」
【解説】霊界では本来、飲食をする必要はないのですが、霊界でもまだ低界層に住んでいるローズという女性は、未だにお茶を飲む習慣を続けています。このように、彼女がお茶が欲しいと思えば、地上のようなお茶を手に入れる過程を飛ばして直接お茶が目の前に現れます。
これを地上の人間の行動に当てはめるとどうなるでしょうか。つまり人間が熱心に何かを思ったり念じたりする時、霊界側には思念によって何らかの想像上の産物が作られることがあります。
特に人間が熱心に祈祷する際には、彼らが信じている神仏像、つまり想念霊と呼ばれるものを作り出します。例えばキリスト教ならイエス・キリスト像、カトリックならマリア像、日本人の仏教徒なら阿弥陀如来や観音像、神道なら日本武尊の姿、といった具合です。
実際に神社仏閣などには、そのように人間の想念で作られた想念霊がウヨウヨいるそうです。ですから霊視が利く人間が想念霊を見た場合、知識がなければ見た者をそのまま信じて本当に神仏像が出現した、と思い込んでしまうことになります。
例えば日頃、観音様を熱心に信仰していれば観音像が想念霊として出来上がる。
さらに人間だけでなく、人間を騙そうと企む低級霊(地縛霊)も思念から想念霊を作り出します。そして霊視のできる人間に作為的に作られた神仏霊を見せ、拝ませてからかったり、意のままに操ったりします。
以上のように、霊が見えたと言っても実際には本物の霊ではなく、人間や地縛霊の意念が作り出した仮想霊でしかない場合もあります。ですから見えたものをそのまま鵜呑みにするのではなく、何事も慎重に判断するようにしたいものです。
・『シルバーバーチ最後の啓示』、8章 心霊治療家40名との質疑応答
・500に及ぶあの世からの現地報告、 13.十年後のローズ・・・次なる世界への不安
・『スピリチュアリズムとは』、 スピリチュアリズムの思想[Ⅱ]、 6.霊的世界の存在者たち、(6)思念によってつくり出された霊的存在者―“想念霊・化身霊”
キーワード:思念は霊界では実在する、人間が想念霊を作り出す、地縛霊も想念霊を作る、神仏像も想念霊の場合が多い