
こちらではシルバーバーチをはじめとする、高級霊が語った自然の摂理(この世の目に見えない法則)や、霊界(死後の世界)についてご紹介しています。
欧米では不老不死が実現した暁には、遺体を蘇生させるため遺体を冷凍保存しておくという組織も存在するようです。
しかし人間は一度霊が肉体から離れれば、もう二度と生き返ることは不可能です。ですからどんなに医学が進歩しても、不老不死は実現できないことになります。
――もし寿命というものが決まっていて、各自が原則として霊的に準備が整った状態で死んでいくのが事実だとすると、なぜ平均寿命が延びているのでしょうか。
(シルバーバーチ)
「人類が進化しているからです。肉体的なことが霊的なことを決定づけているのではありません。霊的なことが肉体的なことを決定づけるのです」
【解説】平均寿命が延びたのは、経済や医学の発達が直接原因ではないという事です。つまり、人類が霊的に進化しているため医学や経済も発達し、結果的に肉体の平均寿命も延びたと捉えたほうがよいでしょう。
日本人の平均寿命は戦後急速に延びています。終戦2年後の1947年の日本人の平均寿命は男性約50歳、女性約54歳でした。
2012年時点ではそれが男性約80歳、女性約86歳と、66年間で男女とも約30歳平均寿命が長くなっています。
つまり平均寿命から推察すると、日本人に限って言えば、戦後66年間に寿命30年分の霊性の進化が急速になされたと言えるのかもしれません。
――たとえ生活水準が今より向上したところで不老不死ということは有り得ないのは言うまでもないのですが、もしも完全な生活条件が整ったら百五十歳までは生きられるのではないかと思うのですが・・・。
(シルバーバーチ)
「肉体的年齢と霊的成熟度とを混同してはいけません。大切なのは年齢の数ではなく、肉体を通して一時的に顕現している霊の成長・発展・開発の程度です。
肉体が地上で永らえる年数を長びかせることは神の計画の中にはありません。リンゴが熟すると木から落ちるように、霊に備えができると肉体が滅びるということでよいのです。ですから、寿命というものは忘れることです。長生きすること自体は大切ではありません。
地上生活のいちばん肝心な目的は、霊が地上を去ったのちの霊界生活をスタートする上で役に立つ生活、教育、体験を積むことです。もしも必要な体験を積んでいなければ、それはちょうど学校へ通いながら何の教育も身につけずに卒業して、その後の大人の生活に対応できないのと同じです」
【解説】肉体の寿命を延ばすことより、地上では霊性(内面)を磨く方が重要であるという事です。ですから長生きとは、実は自慢したりする類のものではありません。
人間は生前に人生計画を立てて地上に生まれますが、その計画が終わりに差し掛かり、大方地上で予定していた体験も得ると、地上での寿命は尽き霊界へ移動することになります。
地上とは単なる霊界の出先機関であり、トレーニングセンターであります。地上がテスト環境であれば、霊界が実際の本番環境となります。テスト環境で得た経験が、のちに霊界という本番環境で生かされます。
そのためシルバーバーチは地上では寿命を延ばすことに腐心する代わりに、地上でしかできない経験を積むのに専念することを勧めています。
『シルバーバーチの霊訓』(4)、2章 苦の哲学
『シルバーバーチの霊訓』(10)、4章 死ぬと言うことはどういうことか
キーワード:平均寿命は霊的進化で延びる、寿命を延ばすことより霊的成長が大切